かつて相模国の一之宮と称された、神奈川の寒川神社。

 

 

ここに祀られているのは、「寒川大明神」と呼ばれる寒川比古命と寒川比女命の二柱。

 

寒川大明神は関東地方を開拓した神様といわれ、関東の守護神とされています。

 

江戸(東京)の裏鬼門、すなわち南西の方角に位置する寒川神社は、本殿も南西の方角を向いていて、現在も首都を守る役割を果たし続けています。

 

 

拝殿の前には、寒川比古命と寒川比女命が宿っているという二本の御神木が存在感を漂わせていました。

 

 

巨大な杉の御神木。

 

よく神社には杉の木が御神木とされていますが、花粉症の方々は参拝する時に大丈夫なんだろうか、なんて余計な事を考えてしまいます。

 

 

立派な拝殿は、平成になってから建て直された、比較的新しい建物。

 

寒川神社は日本で一番、昇殿祈祷(社殿にて御祈祷を受ける)の数が多い神社として知られています。

 

私が拝殿に参拝した時も、御祈祷の順番を待っていると思われる人々が待機していて、社殿の奥の方からは祝詞が漏れ聞こえていました。

 

そんな社殿の前には、他の神社では見かけない珍しいものが。

 

 

古代から天体観測に使われてきた「渾天儀」です。

映画「天地明察」にも出ていましたね。

 

四匹の龍達が四方から天を支えるように並び、台座には方位が書かれています。

 

 

日本全国で唯一、「八方除」の守護神が祀られている寒川神社。

 

古くから方位・方角や家相、星の巡りなどで吉凶が占われ、災いを避ける為に「方位除け」などのお祓い・祈願が行われてきました。

 

「八方除」は、東西南北+北東・北西・南西・南東という八方位の全ての災厄を取り除いてくれるという特別な御祈願です。

 

その為、引っ越しや旅行など方角に関する事に加え、人生の新たな節目などで御祈祷に訪れる方も多いそうです。

 

 

厄落としを祈願するにあたって、見るからに効果が有りそうな気がするのは、神門の前に並んでいる絵馬。

 

 

「厄」の字を逆さまにして、魔除けの五芒星で封じ込めています。

 

 

私も絵馬を購入して、ちょうど真ん中あたりに掛けてみました。

 

 

その他の場所にも絵馬所が設けられていて、様々な絵柄の絵馬が納められていました。

 

 

現在の世情から、こちらの絵馬も多かったです。