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弘前城跡があるのは、桜の名所として有名な弘前公園。
公園内には、ソメイヨシノ、八重桜など2600本もの桜が植えられています。
毎年開かれる「弘前さくらまつり」には、日本全国から数多くの観光客が訪れ、美しい桜が咲き誇る景色を楽しんでいます。

しかし、その「さくらまつり」は、4月下旬からGWにかけての開催。

そもそも、今年の弘前の桜の開花予想は4月18日頃。

今回訪れたのは、その1週間前にあたる4月12日という事で・・・

 


桜、全く咲いておりません(笑)。

「さくらまつり」に向けての準備は着々と進められていましたが、肝心の桜は、まだ蕾の状態。

弘前駅からバスで十数分。
弘前市役所の近くで下車すると、すぐ近くに大きな門が見えました。

 



公園の周囲にある外堀を渡った先にあるのが、三の丸追手門

 

かつて弘前城の正面玄関だった門で、現在は弘前公園の南側の出入口になります。

 



江戸時代に弘前城が築城された時には、この門は搦手門(裏門)として使われていましたが、津軽藩4代目藩主の時代からは、一転して、追手門として使われるようになったそうです。

築城当時の姿のままで現在まで現存されており、国の重要文化財にも指定されています。

 

この追手門の他にも、弘前城には5つの門、3つの櫓、そして天守が現存しており、全てが重要文化財に指定されています。

 

 

追手門から中に入ると、そこは、かつて弘前城の三の丸があった区域。

現在は市民広場となっており、自然豊かな憩いの場となっています。
 


「弘前さくらまつり」ではメイン会場の一つとして、この景色全体に桜が咲き誇り、たくさんの人々が行き交って大賑わいを見せる場所となります。

しかし、この日、まだ桜は・・・(以下略)。
 


確かに、これだけ多くの桜が植えられていれば、満開の時には、相当に美しいんでしょうね~。

まあ、あえて桜のシーズンを避け、人混みの少ない時に訪れたんだから、これはこれでOK。

空気も綺麗で、緑豊かな公園で、何の問題があるというのか。

元々、目的は弘前城であって、桜を見に来たわけじゃないもん!

・・・こういうのを、人は「負け惜しみ」と言うのですね(笑)。
 

 

広場を抜け、三の丸と二の丸の間を隔てる中堀沿いに歩いていくと、赤い橋が。

 



築城された江戸時代には、ここに杉を使って作られた木橋が架けられていたので、「杉の大橋」と呼ばれていました。

 


 

この橋の他にも、弘前城の堀に架けられている橋には木製が多く、敵に攻められた時などの緊急事態の時に燃やしたり、切り落とす事が出来るようになっていたそうです。

この橋の景色も、桜が咲いている時なら、もっと・・・(以下、略)。

橋を渡り、内側の二の丸へと向かいます。

 



二の丸の南側の出入り口になる「南内門」

 




この門も、江戸時代に建てられてから現代まで残っている貴重な建築物で、重要文化財に指定されています。

最近、寺院などの文化財に油のようなものが浴びせられる、というような事件が起きていますが、そういう阿呆な事はやめてもらいたいもんです。
そういう事が続くと、せっかく身近に触れられるはずの重要文化財が、鉄柵やらチェーンなどで隔離されてしまう事にも成りかねません。

江戸時代の建築物に、数百年後の現在も手で触れられる事に感謝しながら、二の丸へ。
 



 
  
南内門から二の丸に入り、左側の道を進むと、

 


未申(ひつじさる)櫓があります。

二の丸の未申(南西)の隅に建っているので「未申櫓」。

逆に、南内門から右方向へと進んでいくと、
 



辰巳(たつみ)櫓
が建っています。
こちらは、二の丸の辰巳(南東)の隅にあるので「辰巳櫓」。

上の画像を見ると、何だか同じような櫓に見えますが、実際に見ても、やっぱり同じように見えます(笑)。

それぞれの櫓の前にある説明版を読むと、実際、二つの櫓は同じような役割を果たしていたようで、城に攻め入ってくる外敵への攻撃や、監視の役割を果たしていました。

また、辰巳櫓は、三の丸に近い位置に張り出している為、弘前八幡宮の祭りの時期になると、歴代藩主は辰巳櫓に上って、三の丸を通っていく山車行列を鑑賞していたそうです。

この未申櫓と辰巳櫓に、二の丸の北西の隅に立つ「丑寅櫓」を加えた3つの櫓も、江戸時代から残る建造物で、やはり重要文化財に指定されています。

二の丸にも、数多くの桜の木々が立ち並んでいます。
 


 

この桜が満開だったら・・・(以下、略)。

そんな未練がましい事は言いたくないのですが、ついつい頭の片隅で考えてしまいます。

そんな二の丸の桜の中でも、特に目立つのが、この「大シダレ」。

 



満開だと、こんなに美しい姿を見せてくれるらしいのですが・・・



「枝垂れ」の名前の通り、垂れ下がる枝しかありません・・・。


2011年に豪雪の影響で一度は折れてしまいながらも、多くの人々の努力によって復活を遂げ、毎年、花を咲かせ続ける「大シダレ」。

今年は、どんな姿を見せてくれるのでしょうか。

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二の丸を奥へと進んでいくと、内堀に架けられた橋の向こう側に、目的のモノが見えてきました。

 



そうだ、私が観たかったのは桜じゃないんだ。
あの天守なんだ。

そうやって無理やり自分に言い聞かせ、天守のある本丸へと繋がる橋へと向かいます。

 

 

それにしても、この景色に桜が咲いていたら・・・(笑)。


(「弘前城」後編 に続く 





 

 


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