6年ぶりの、そして、最後になるかもしれない引っ越し作業が始まりました。
書籍やDVD、デジモノにホビーグッズと段ボールに次々と封入作業を行うとともに、スーツケースや衣服に付いた埃や汚れを落とす作業を延々と繰り返すこと8時間。
全体の3分の1位しか作業は進展しませんでした。
もっと作業を急がなければと焦りつつも、夜は、旅行業者×記者×酒造業者×行政関係者の6名による懇談会。
その中で話題となったのが、「海外展開と人材育成」というテーマ。
鹿児島県内の個人や企業にとって、国際化やグローバル化は大きな影響を及ぼしており、それに対応するため、不足する人材を補う上で人材育成が不可欠というのが、業種の違いは関係がない共通の課題。
若い社員が内向きになっていて、海外での勤務に就きたがらない、あるいは、就いたとしても十分な成果を挙げられてないにもかかわらず、多少厳しめの指導を行うと、パワハラやメンタルヘルスなどの問題につながるという、管理職の苦悩みたいな話が出ました。
私も海外勤務で成長する後輩と、そうではない後輩との両方を見てきましたが、その違いを分ける要因としては、「コミュニケーション能力=異文化を理解し、それを踏まえた柔軟な行動」が最も重要だと思います。
正直言って語学が堪能かどうかはあまり関係ない(もちろん、できるに越したことはない)。
定められた職責に基づいて、正確かつ迅速な事務処理能力を持つ人材は、組織の中で「優秀な人物」と評価されがちですが、ルール通りに、予測可能なことが起こることの方が少ない海外事業においては、利害関係者との調整を図りながら、目的達成のための限られたリソースを効率的に活用しながら、ケース・バイ・ケースで対応できる方が必要とされます。
そういう人材を育成するためには、普段からルーティン業務ばかりを担当させるのではなく、自ら考え、判断する場面や状況を作り出し、トレーニングを重ねていくしかないと思います。
そうやってトレーニングを実施したとしても、100人中3人、あるいは1000人中3人くらいしか有為な人材を見つけられないかもしれませんが、それだけ人材育成って難しいことだと思います。