海外研修に派遣されることが内定した後輩からの報告。
グローバル人材を育成するという名目で海外への派遣研修制度を設ける企業が多々ありますが、その人材の選定は、どのような観点から行っているのでしょうか。
2月6日付け南日本新聞に掲載された記事で,過去の薩摩藩英国留学生を振り返って、県や市に海外研修の制度化を求める提言がありましたが、重要な視点が抜け落ちています。
それは、薩摩藩英国留学生は大きなリスク(当時は罪人です)を背負って渡航した、ゆえに、現地での知識や経験の習得へのモチベーションが(異様に)高かった、という点です。
薩摩藩から選抜された若者たちであったので優秀なメンバーだったとは思いますが、「天才」ではなかったと思います。
優秀な頭脳で、持続的に学び続ける姿勢を維持できた、その心の有り様こそが、彼らを大器にせしめたと考えます。
翻って、現在、行政や企業から海外へ派遣される研修生に、その覚悟がありや否やが問われることはないと思います。
「海外は危険なことが多いから、安全第一に帰っておいで」という優しい言葉に見送られる研修生たち。
グローバル人材を育てるためには,決して物見遊山ではなく、高い志と固い決意をもって渡航させるだけのミッションを組織として課せるかどうかが大事だと思います。