極めて興味深い書籍は出版されました。

 

1990年前半に、ポール・クルーグマンにより「幻のアジア経済(The Myth of Asia's Miracle)」と題する、アジアの経済成長に対する懐疑論が提示された後、1998年にアジア経済危機を経て、現在のような興隆を迎えたアジア経済。

 

このトレンドが当面は続くのかと思いましたが、そろそろ終焉を迎えつつあるのではないかという見方も出始めています。

 

 人口動態の観点から、今後、経済成長が鈍ることを指摘している大泉啓一郎氏の人口オーナス論が主流でしたが、経済改革のみならず、政治体制の変革の失敗に加え、戦争リスクなども阻害要因として指摘する、マイケル・オースリン氏の新著は、「アジアの世紀」という議論に新たな波紋を呼び起こしそうです。

 

地政学的リスクも視野に入れながら、アジア経済をしっかりと分析して、マーケティングを考えていく必要があります。