鹿児島県議会の群像シリーズ第3弾。
今回は12月7日に一般質問に立った宝来良治議員。
ドーム球場の建設の必要性について、
1.キャンプの誘致要件
2.プロ野球公式戦の誘致
3.ドーム球場でのコンサート開催の可能性
という観点から、綿密な調査と丁寧な分析を繰り広げました
大規模コンサートでいうと5000人規模が限界。それも条件として鹿児島なら明治維新150周年記念コンサートとか、テレビ局の開局○周年記念とか、大きい冠がつくこと。
人口規模からいって、プロモーターとして誘致できる規模は、3000人規模でも苦しい。3000人だと、マスコミ・企業などの全面的な動員や協力をもらってやっとという感じ。つまり、鹿児島では、市民文化ホール第1ホール2000名が妥当なところ。
ただし、こんなケースでは、期待できます。全国ツアーで例えば、東京、名古屋、大阪開催、次の福岡飛ばして鹿児島みたいな全国ツアーを組めるミュージシャン、それが今年の嵐コンサートにあたります。嵐なら、福岡飛ばしなら1万人は、可能かもせれません。そもそも鹿児島の市場で、1万人集められるアーティストは、かなり限られているという事です。
当事者、関係者への幅広いインタビューに基づく事実(FACT)を丁寧に積み上げているため、「思い付き」「想い」レベルの企画立案ではとても歯が立ちません。
それでも推進するのであれば、ドーム球場を利用したいという企業やアーティストをしっかり提示の上、その事業計画を明らかにして、採算性のデータに基づいて反論しなければ、議会・県民の理解は得られないでしょう。
断っておきますが、わたしも野球は大好きです。知事より好きかもしれません。現に、ソフトボール少年団の代表指導者であり、マスターズ甲子園予選にも今年も出場し、県議会の中でも一応エースとしてプレーしています。子供たちに一流を見せたいというのは、いいわけで、本当は自分自身がキャンプを見たい、プロ野球の公式戦を見たいと思っています。
そんななかで、出てきた知事のドーム球場の提案。はっきり言って度肝を抜かれました。一瞬、知事は、すごい事考えるなと感心しましたが、自分なりに研究しても現段階で、プロ野球の側面からドーム球場整備に賛同する気持ちになれません。
野球ファンを公言する議員の立場からでさえも必要性を判断できないのであれば、況や野球に興味のない県民をやという感じです。
こちらのプロジェクトもしばらくは漂流を続けそうです。