相変わらずとも言うべきか。

岸田外相と中国の王毅外相との会談で、中国が日本側に提示した関係改善に向けた4箇条の「希望と要求」を発表しました。

「誠実に歴史を反省し、『一つの中国』政策を守る」や、「積極的かつ健康的に中国の発展を取り扱い、『中国脅威論』や『中国経済衰退論』をまき散らさない」などですが、一見強気な姿勢の裏側に、中国国内の経済変調や中国を取り巻く外交関係の変化に対する不安が見え隠れしています。

南シナ海における軍備増強を続ける一方で、景気回復により「アジアへの回帰」が見通せるようになった米国がどのように動くか、中国首脳部は戦々恐々かもしれません。

米国自体はシェール革命により原油輸入経済から離脱して、新資源外交に着手しています。
この動きが、極東における軍事バランスにどのような影響を及ぼすのか、地政学的観点から、考察を深めていきたいと思います。