ジャズセッションのホストを、気がつけば多い時は月4回もやってます。
いろんな方にご参加いただき、本当にありがたいことですし、ジャズという音楽に触れる機会としてとても大事な場であると認識してます。
僕の発する一言には重大な責任が伴っていることを自覚して、1人でも多くジャズを楽しめるようになるといいなと思いながら、セッションを進行しようと心がけています。

ということで、僕なりにオープンマインドで、どのような方であっても受け入れよう、まだ人前で演奏するのはどうかというレベルの方であっても、せっかく来てくださっているのだから演奏はしていただこうと考えています。

しかし、それでもどうしても違和感を感じてしまう場面は、正直あります。
それは「この人は本当はジャズが好きではないんじゃ」とか、「この人はジャズが好きというより、ジャズを演奏してる自分が好きなだけなんじゃないかなぁ」という風に、その人の演奏を聴いたり、その人とジャズについて話したりしている時に思わされてしまった場面です。

ピアニストの方に「誰が好きなんですか?」と聞いても「特にいません」と答えられると、やっぱり残念な気持ちになりながら、「誰か見つかればいいですね」と言わざるを得ません。
また基礎教養というか、好きで聴いていれば、数十人のジャズミュージシャンの名前くらいは自然と覚えると思うのですが、たまに誰も知らないという人が来たりすると、やはり寂しいです。
それから、演奏後に「どうしてこの曲をやろうと思いましたか?」とか「この曲の名演として思い浮かぶのは誰の演奏ですか?」という質問を、する方が気を使ってしまわざるを得ない状況というのは、やはり良くないと思うんですよね。

「お客さまは神さま」という言葉がありますが、それは売る方が言うべき言葉であって、買う方が居丈高になることではないでしょう。

そして、楽しむためにはある程度楽器が上手くならなければなりません。上手くなるためには好きじゃないと努力できません。

みんながみんな優等生というのも、ある意味怖いですが(笑)、「ジャズが好き」という気持ちだけは、そして少しだけ欲張れば「ジャズという音楽へのリスペクト」をせめて共有できれば、ホストとしては嬉しく思います。