夢一夜 肆拾参 01:30amごろに見た夢
ひさしぶりに夢を見た。
長い煩雑な夢。
夢の終わり頃、
自分は、
日常の些事に追われ束の間逃げるように
勝手口に出た。
朝日が、
立て込んだ家屋の屋根越しに
狭い勝手口の階段とプランタを照らしていた。
外気に熱がこもり始めるまでには
少し時間がある。
癖で、
視線をを右に移した。
外壁の土台水切りの僅かな幅の上に
猫が蹲り
まどろんでいる。
生後三ヶ月くらいの
わたしの猫だった。
「そんなはずは無い」
そう思った時、
自分は、
その光景を自分が以前撮影した、
その写真を、
手に持って眺めているだけ
と云うことに気がついた。
自分はしげしげとその写真を眺めた。
写真の猫は、
その月齢の子猫独特の
綿のような被毛に包まれ
頼りなげな様子で眠っていた。
朝の光が
猫の右耳から右肩に差していた。
猫の毛先が白く反射していた。
わたしは猫の写真に顔を近づけた、
猫が鼻kissをするように。
写真の猫が目を開けた。
その目は微笑み、
そして
穏やかに閉じた。
「そんなはずは無い」
そう思った時、
目が覚めた。
幸せな夢を見た。
補足
夢の時間は
2016年7月現在だったと思う。
夢に現れた場所は
7、8年前の
今時分の朝6時半頃の自宅勝手口の様子に似ていた。
現実には
外壁の土台水切りの上は
猫が蹲れるだけの幅は無い。
猫は外壁の土台水切りの僅かな幅の上で
眠ることは出来ない。
現実には
雉(=夢の中での「わたしの猫」)は、
そのあたりの
犬走りのコンクリートの上でよく休んでいた。
