一時期、一人で暮らしていた賃貸マンションで、不可解なことがいくつかありました。

そのマンションは、幹線道路に面していて、車通勤だった自分にはとても都合がよく便利で、駐車場付きの2DKで家賃も5万円程でした。

2階の角部屋で、1階は喫茶店と大家が経営するパン屋があり、隣はレンタルDVDと本屋、その周りには飲食店もかなりの数がありました。

一人で暮らすには何不自由ない環境で、快適な生活でした。

ある日の夜、ダイニングキッチン横の和室で、当時、結婚前の奥さんとテレビを見ていた時でした。

突然、背後のダイニングでズドンと大きな音がしました。

驚いて振り返ると、ダイニングのフローリングの床の上にまな板が転がっていました。当時使っていたまな板は、白い樹脂製で厚みも重さも結構あるものでした。しかもそのまな板はキッチンの水道の蛇口と壁の間のすき間に立てかけてあり、もし仮にまな板が滑り落ちたとしても必ずシンクに落ちるはずで、誰かが持ち上げて落とすか、まな板が自ら飛ぶ以外、ダイニングの真ん中にまな板が落下することは考えられませんでした。

どういうこと? 


続きます。