『セーラーの服の歌人 鳥居』
を読みました
歌人である鳥居さんの短歌を交えつつ半生を描いた本(著者は新聞社の方です)
僕自身、9000万円の借金や家の喪失の危機、延々たる両親の不仲、同居する祖父母の認知症とそれに附随する家庭内不調和、貯金は0で給料3ヶ月間無し、長年原因不明の体調不良に悩みながら必死で生きている中でのこの本との出会い
僕はこの現状を打破したい
なんとしても這い上がりたい
との一心で様々な本を読みあさり、周りの友人や先輩に相談をしてきました。
しかし、多くの本には表面的な成功談や習慣を大切にしていくというような、ある程度の土台がないと実現できないものが載っているだけだったり、友人も相談内容の重さに耐えきれず去っていく人がいたりと、数年経っても答えはなかなか見つからない
(答えは全て自分の中にあると頭ではわかっていますが)
僕なんかよりずっと大きな絶望を味わった経験がある人の這い上がり談を聞きたいと思い、探していたところ偶然出会えた本
本を読んで
「登場人物と会いたい」
「著者に会いたい」
と感じることはそんなに多くないですが、鳥居さんとは本当にお会いしたいと感じました
“言葉や音楽には、人を死なせるほどの力がある――でも私は、言葉で人を死なせるのではなく、生かしたい。そのためには、1回、死の淵へ行って、そこからもどってこないといけない。それで初めて、本当に人を生かす言葉がつむげるのではないか――”
高校時代のうつ病で苦しんでいた日々を思い出しました
そして鳥居さんのこの言葉が、僕の今世で果たしたいこととすごく近い位置にある
僕が物書きとして仕事をしていきたいという動機と似ていることに気付きました
“心が枯れ、疲れ果て、未来を描けない人を前に、物やお金がどこまで価値を持てるのか?”
鳥居さんのこの言葉も心にしみます
――太宰治の著書『畜犬談』にこんな言葉があります
「芸術家は、もともと弱い者の味方だったはずなんだ」
心が枯渇したときに本当の支えとなるのは、物でもお金でもなく、愛情と芸術だと思います
だから愛情のオアシスが近くにない人にとっての唯一の救いは芸術です
僕は今毎日がとても苦しいですが、そんな日々もいつかの誰かの苦しみに寄り添えるための布石になるのだとしたら、正面切ってぶつかっていこうと思えました
鳥居さんの 不幸に自分を 照らし合わせ マシかと安心 したわけではなく