>開業記⑤
「どの税理士にお願いするかは、税理士の偉い先生方が上の方で決めることじゃない。自分たちが決めることだ。」
何の疑いもなく、今の事務所で継続して下さい、と言い放っていた自分の不明に、恥ずかしくなりました。
筋の通った対応をしていると思い込んでいましたが、完全にお客様からの視点が抜け落ちていました。
サービス業としては、0点。
「もっていく」「もっていかない」という発想自体が傲慢でした。
入社時に言われたからとか、今の事務所と揉めたくないから、といった自分の都合ばかりが先行していたことに、この時になってようやく気付きました。
そこからは、お客様の意向を最優先に考えるよう改めましたが、自分なりのルールを作って線引きし、それでもこちらに依頼したい、と言って下さった場合にのみ、契約させていただくことに決めました。
- こちらから勧誘しない。
- 報酬は現状より安くしない。
- こちらに依頼した場合のデメリットを伝える。
結果的には、半数以上の担当先が顧問契約して下さることになりました。
この部分だけみると順調過ぎる流れですが、最後の数ヶ月間は事務所と担当先との板ばさみの状態が続き、小心者の自分にとっては結構こたえました…。
その結果、体調は最悪に。
耳鳴り、動悸、胃痛、足の痺れ、嗅覚異常などなど・・・
精密検査をしても何も異常はなかったので、多分ストレスが原因だったんだと思います。
そんな状況ではありましたが、事務所の開業準備は、結構楽しかったです。
好きなように仕事環境を作れるのは、自営業の特権ですね。
文房具好きなので、お気に入りの文房具を揃えられて大満足です。
読んでみたい専門書も買い放題!(…予算の許す範囲内で)
独立を決意してから実際に開業するまで、大変なことも多かったですが、後悔はしていません。
全ての業務を一人でやっているので、しんどいことも多々ありますが、オールナイトニッポンを聴きながら申告書を作ったり、昼寝してみたり、平日に旅行に行ったり、時間的には自由気ままにやっています。
長くなってしまいましたが、開業記は以上です。
これからも自分らしく、のんびりやっていこうと思います(^-^)ノ~~