●昨日先週までに提出すべき(であろう)合同の総合学習のようなものの感想を書きまして、それはとある劇団の演出家の先生をお招きして、学生代表の5人が詩と絵本の朗読を行い、アドバイスを頂くという形だったのですが、自分の感想文は宮澤賢治に大幅に偏った感想文になりました(笑)「雨ニモマケズ」は言わずもがな代表作の一つですが、個人的にこの詩には大変思い入れがあり、演出家の先生の朗読法の力を最大限に活かす事が出来た詩がこの詩だった訳です。一瞬、先生が宮澤賢治に見えました。「雨ニモマケズ 風ニモマケズ」でブワーっと涙が出ました。涙腺が弱いのは認めますが、本当に良かったです。
それで、感想文は現代の若手作家と携帯を媒介にして一般の若い男女の中にある文章による自己表現欲求についての話と、とある文章を書く・書きたい人が集まるポータルサイトの話も交えつつ、「書き手・読み手」の立場を本当に理解するためにはというところまで突っ走ってみました。しかし、ものの30分程度でガーっと書いた割りには、言いたいことがあまり重複せず、アッサリまとまってくれたのは幸いでした。勢いに任せた分、余計な装飾がかからなかったのかもしれません。レポートで頭を捻って捻ってやったものはあまり面白味がなかったり、イマイチなものも多いのに・・・軽くショックです。
□面白い本だなーと思って何気なく借りたら別役さんのでした。
- 別役 実
- ベケットと「いじめ」
- とある特殊な「自殺ケース」を取り上げて興味深い観点から「いじめ」について語っています。難解な部分もありますが、現代の人間関係についての表現には納得できるものがありました。薄い本ですので是非読んで頂きたいです。
この本に取り上げられている特殊な「自殺ケース」というのは、『葬式ごっこ』いじめ自殺事件のことです。これほど珍しいケースは他にないのではないかと思います。彼は現代社会の悲惨な有り様を子どもながらに、もしくは子どもだからこそ良く分かっていて、彼が受けた「葬式ごっこ」という悪趣味な遊び(と外部は捉えたからこそ行われた)に「参加」した人に対しての警鐘というか、啓示ともいうべき手段として、自らの命を絶ったという解釈がこの本ではなされているように思います。
□最近借りた本
- 中村 一朗
- ファンタジーのつくり方―エンターテインメントを創造するためのマニュアル
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風見隼人と東京アニメ研究会
ジェンダー系とマンガ系とファンタジー系の本をガバっと図書館3館で一気借り。現在いるところだけをピックアップしています。延滞期限がせまっているのでさっさとやらねば・・
●バスの中で幅広い同人ネタ会話に華を割かせている某ご近所大学の学生(恐らく一年生)がいました。自分は二人の同人ネタの路線ではないため聞いててムズ痒かった・・のですが、後半からマンガとアニメの作品解釈の話題に変ったためなかなか面白い話でした(笑)マンガ(とアニメ)のファンには一説によると二種類(正確に分類すれば4種類くらいになるらしい)に分かれ、「世界観を持った読者」と「情報として読む読者」とがいるらしい(宮原浩二郎・荻野昌弘編『マンガの社会学』)。ディープなファンに符号するキーワードがマイナー系・単行本中心・収集・記憶・専門店・古本屋・・といった辺り。因みに”通勤電車の中で読む読者”は情報として読む読者側であまり本を買わない・すぐ捨てる傾向にあり、メジャー作品中心の嗜好となっています。私も電車の中でマンガを読むよろしくない若者の一人に数えられますが(笑)私が読む本はメジャー作品であっても、よき時代の名作・傑作なので堂々と読んでもいいような気がしなくもない・・が公共の場ではやはりマジメそうな本をセレクトしておくべきなのか。あくまでも英単語帳は開きませんけどね