入院中に役立ったグッズ | 39歳 癌になったママ女医 〜Cancer Gift〜

39歳 癌になったママ女医 〜Cancer Gift〜

消化器内科医 緩和ケア医 2児の母 
39歳で子宮頸癌と診断されました。
それからの経験がどこかで何かの役に立てられればと思い、綴ります。
癌の手術や化学療法などの治療に挑む方。
小さな子どものママで癌を患った方。
医師としての自分、母としての自分に。

中〜長期の入院生活で役に立ったなあと思うグッズについて。

(病院から入院の時に持ってきてくださいと言われるもの以外)

 

延長コード付きのタコ足コンセント

 

入院生活を快適に過ごそうとすると意外に充電するものが多い。

まず、スマホの充電。

PCやタブレットなどの充電。体調がいいときに仕事をしたり映画などの動画を視聴するのに使用する場合。

ポケットwifiの充電。院内にwifiが飛んでいれば必要ないが。

ワイヤレスイヤホンの充電。

 

有線イヤホンは充電がいらないけど入院中は何かと楽な姿勢でいたいもの。そんなとき有線よりワイヤレスの方が体の自由度が高い。

 

私は日頃からテレビを全く見ないので、こういった電子機器及びタコ足コンセントは随分活躍した。

 

また、病室によるがコンセントがベッドの近くにあるとは限らない。延長コードは絶対あった方がいい。

手術後動く度にイテテテ…となっている時に遠くにものがあるのは結構辛いからだ。

 

ネックピロー

 

ドーナツが切れたような形のクッション。飛行機とかで寝るときに使うやつだ。

入院中は、とにかくベッド上だけが自分のスペースだ。

そこで食事もするし、座位で何かをすることも多い。

そういうとき、リクライニングベッドの背中を立てつつ背部にこのクッションを置くと快適だ。身体が辛い時に背もたれがない状態で座っているのはしんどいが、このネックピローが少し楽にしてくれる。

寝た状態でちょっと手や足を挙上しておきたい時などにも利用できる。

 

さらに、リハビリ目的の筋トレにも使える。膝の間に挟んでぎゅーっとしたり、膝に挟んでスクワットをするなど。

 

枕を2つもらうことはできないから、クッションがわりになるものが1つあると結構便利だ。

空気で膨らますタイプなら、持ち運びもかさばりづらい。

 

 

S字フック

 

手術などの治療を受けると何かと体を動かすのは億劫。

リハビリと思って頑張るのも大事だけど、

毎度の食事の時に使うお箸や自己管理する薬など

ベッドから足を降ろさないで届くところに置いておくととても楽だ。

そんな時、S字フックをベッド柵やベッド周りのタオル掛けに引っ掛けて、お箸などを入れた袋などをかけておけば、ひょいと簡単に届く。

 

病院のコンビニにも売っていたから、同じことを考える人がいるということだろう。

 

 

・ 卓上タイプのスマホスタンド

 

厳しい面会制限の中、大きな楽しみの1つは家族などとのビデオ通話。ついつい長話をしてしまったりする。

そんな時、スマホを持ったまま話していると案外腕が疲れてしまう。

スタンドを使えば両手がフリーのまま話ができて、会話もより弾むだろう。

 

 

・ 100円玉と1000円札

 

中〜長期の入院になると、自分で病棟のコインランドリーを利用して洗濯をする。

また、テレビや冷蔵庫利用のためのカードを購入する。

 

こういったマシーンはお釣りが出ないし、病棟スタッフはもちろん両替などできないし、クレジットカードやスマホ決済もできない。

必要になった時に100円玉や1000円札がないと、不便だ。

売店に行ったりして崩したりするのもやや面倒。

 

100円玉何個かと1000円札数枚はお財布に用意していて損はない。

 

 

・ クリアファイル

 

入院中は何かと「同意書」や「計画書」「説明書」の類を紙で渡される。クリアファイルなどのファイルにシュッと入れておけば、入院生活のスペースがよりスッキリする。

 

 

・ 小さなポシェット バッグ

 

手術後など、点滴棒を押して歩いているような時にコンビニに行ったり電話をかけに行ったり、検査室に行ったりすることがある。

点滴棒を掴むため片方の手はふさがっている状態だから、なるだけもう片方の手はフリーの方が安全。

 

そんな時、ポシェットや小さいバッグがあれば、スマホや財布、検査受付用紙などを入れて移動するのに楽だ。

 

 

・ お気に入りの香りのするもの 肌触りの良いもの

 

入院生活はとにかく無機質なものに囲まれている。

頑張って治療を受けていても、ストレスが知らず知らずたまる。

 

そんな時少しだけ自分を癒す香りがあるといいと思うのだ。

もちろん大部屋だと、周りの人への影響も考慮し、強く長く続く香りのものは避けなければならない。

 

私の場合は、一緒に働く看護師さんが治療の激励にくださった、ロクシタンのネイルオイル。シャワーの後、これを爪に塗る時間が楽しみだった。香りによるリラックス効果はすごい。

ハンドクリームやシャワータイムに使うシャンプーなどでもいいかもしれない。

 

 

肌触りが気に入っているものも、あって良かった。

私の場合はgelato piqueのカーディガンだった。

肌触りがよく、こどもたちも「気持ちいいから触らせてー」とくっついてくるほどだ。

入院中少し肌寒く感じるとき、パジャマの上に羽織るのだが、温かさというより肌触りに安心を感じた。

 

無機質な環境で、嗅覚など五感を少しずつ刺激することでリラックスした気分になれる、そんなアイテムがあるといいと思う。

 

 

 

 

厳しい面会制限があると、入院中に家族に荷物を持ってきてもらうこともままならない。私が入院していた病院は荷物の受け渡しさえも直接はできず、看護師さんを介してだった。

 

だから入院前に色々と周到に準備して行くのがオススメ。