子宮癌検診は受けていた | 39歳 癌になったママ女医 〜Cancer Gift〜

39歳 癌になったママ女医 〜Cancer Gift〜

消化器内科医 緩和ケア医 2児の母 
39歳で子宮頸癌と診断されました。
それからの経験がどこかで何かの役に立てられればと思い、綴ります。
癌の手術や化学療法などの治療に挑む方。
小さな子どものママで癌を患った方。
医師としての自分、母としての自分に。

子宮癌の検診は受けていた。

 

1年半前に近所の女医さんがいる婦人科クリニックで。

さらには3歳の子を妊娠した際にも受けていたはずだ。

 

 

自分の癌の状況を考えると、1年半前にはあっただろう…

という思いがないわけではない。

 

 

でも、どの癌にも言えることだが、

「いつからこの癌があったのか」

「1年半前の検診の時はすでにあったのか」

この答えは誰もわからない。

 

 

癌を放置してどのくらいのスピードで大きくなるかを観察する様な研究は倫理に反するからできないのだ。

癌の治療を受けなかった人や見逃し例などのごく少数例からの推測になる。

 

 

どちらにしろ、今「あの時見つかっていれば」と後悔することに何の利益もない。

 

 

自分はきちんと受けるべき検診は受けていた。

過去の自分はできるだけのことはやっていたんだ。

 

 

と思って前に進むしかない。

 

 

今年ちょうど9価HPVワクチンが国内でも承認された。

 

9価ワクチンは子宮頸がんの原因となるほとんどの HPV 型を網羅するため、普及すれば子宮頸がんの 90%あるいはそれ以上が予防可能になると期待されているそう。

ワクチン接種と定期的な検診を組み合わせれば、子宮頸癌はかなりの確率で予防できるだろう。

 

 

こどもたちには11歳になったら必ずワクチンを接種してもらおう。長女も長男も。

その時私はいるはずだが、念のため、夫にも伝えた。