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故に、敢えてこの最終シリーズに文句をつけさせて貰う。
第一に、ストーリーが意味不明なのである。
レプリフォースが革命を起こした直後、
ゼロはハンターを離れてイレギュラーとなる。
理由は「自分自身の信念のため」らしいのだが、
その信念が何なのか、私には何度読んでも分からない。
場のノリで破壊行動をしているようにしか見えない。
彼のこの姿勢は終始変わらなかった。
彼が最終章で、最後の敵に挑むとき、
「俺たち(ゼロ&アイリス&カーネル)を弄んだ奴を許しはしない」
とつぶやいているのが非常に的外れである。
彼らを傷つけた原因は、他でもない「ゼロの独り相撲」であるのに。
場面と場面の脈絡は不可解でも、一個一個の場面の口当たりはいいので、
一見感動的に思えるのがますます宜しくないと思う。
第二に、絵柄が歪みすぎていることである。
ゼロがヘルメットを取ったままの状態が多い・・・・というより、
装着している状態のほうが少ないのである。
岩本氏の好みなのだろうが、そもそもゼロがヘルメットを取った状態というのは岩本漫画内のみの裏設定なので、
裏設定ばかりを描くのはPSゲームのファンを尊重していないように思われた。
おまけに、物語の後半のほうになると、ゼロやアイリスの顔が、
だんだん一定でなくなってきているのである。
X3までは非常に丁寧に描かれていたのに、この巻で一気にがむしゃらになってしまった。哀しい。