
それにしたって精神病院に入院することを人間失格と呼ぶのは、
実際に精神を病んで入院していた人々に失礼だろう。
この作家は他人を道連れにしないとやっていられぬ性分だったらしい。
自分ひとりで人間失格する勇気は無かったようである。
それでも太宰の他の自伝系小説よりは"まだ"明るい部類に入ってしまうのだから困る。
この本はいわゆる"必読書"であり、
「えーマジ人間失格未読!?」
「キモーイ」
「人間失格未読が許されるのは小学生までだよねー」
「キャハハハハハハ」
という部類の本である。
読んでも不愉快な気持ちになるだけだと思うが、
読書人なら"我慢して"一度はお読みになられたし。