
こちらにも手を出してみたのであるが、結構読むのがつらかった。
上記三作が難なく読み通せたのに対し、『はてしない物語』は一度挫折した。
文字色がなぜか臙脂と緑の二色となっており、極めて見づらかった。
作者の意図なのかもしれないがとにかく素で見づらかった。
上記三作の飾り気の無さに惚れ込んだだけあり、今作でこのような小細工が見られたことに深い悲しみを覚えた。
そして内容も中々キツかった。
複雑な容姿を持った人外のキャラクターがたくさん出てくるのだが、
挿絵が全く付されておらず、イメージが湧かなかった。
ドラクエやFFなどを一度でもプレイしたことがあれば違ったのだろうが、
当時の私は『剣と魔法』の絵本にもTVゲームにも映像作品にも縁が無く、ただただイメージが湧かなかった。
これはひとえに当時の私の空想力の乏しさのなせる業だろうが、
上記三作と比してあらゆる叙景・叙物描写が複雑だったのは確かだと思う。
下巻に入ってからのバスチアンとアトレーユのやり合いは良かったように記憶しているのだが、上巻は結構タイクツだった。