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■ 手描きにこだわっていたディズニー

 ディズニーは従来の手描き(2D)アニメにこだわっていた。だが、1994年の『ライオンキング』を頂点に興行成績が伸び悩みはじめた。そこでCGへの進出を決断し、2005年に『チキン?リトル』を製作した。

 ただ、ディズニーの経営陣は、新時代の技術であるCGアニメを自社で育成するよりも、他社を買収するほうが手っ取り早いと判断したようだ。2006年にピクサーの買収に踏み切った。

 当時、ピクサー株の50.6%を所有していたのは、アップル?コンピュータのCEO、スティーブ?ジョブズ。ディズニーによるピクサー買収は株式交換によって行われ、買収後はジョブズがディズニーの筆頭株主になったことから、当時の報道は「メディアとネットの融合が進む」と喧伝した論調も見られた。

もっとも、買収にともなう一連の人事では、ラセターが、ピクサーのみならず、ディズニーのアニメーション部門のチーフ?クリエイティブ?オフィサーにも就任した。このことからも分かるように、この買収の直接的な目的は、ラセターの手腕を活かすことにより、ディズニーのCGアニメをテコ入れし復活させることにあったことは間違いない。

 ラセターは、ディズニーにもピクサー流の制作手法を持ちこんだ。ピクサー流とはどのようなものか。それは、CGの技術、コンピュータの扱い方といった小手先のことではない。ラセターは「自分はストーリーテラーである」と言い切るほど、自分のストーリー構築能力に自信を持っている。だが、ラセターのすごいところは、自分のアイデアに凝り固まることなく、仲間の意見を取り入れて、もともとのアイデアをどんどん変えてしまうことだ。

タオバオ