神通力は完全に消えうせた。元サッカー日本代表の中田英寿(30)にそんな声が上がっている。
 中田は7日放送の「新報道プレミアA SP」(フジテレビ)に生出演。滞在先のアラブ首長国連邦から、「今日は何でも話します」と笑顔で近況を語った。さらに、結婚や監督就任といった今後の展望についてもリップサービス。だが、肝心の視聴率は10.8%と伸び悩んだ。
 中田は06年ドイツW杯終了後に現役を引退し、世界各国を気ままに渡り歩く“旅人”を続けている。これまで、ミャンマーやチベットで草サッカーをやっている姿や、モンゴルで朝青龍とチャリティーサッカーに興じる場面などがテレビでも報じられてきた。
 そんな中田が“旅人”としてテレビに生出演するのは初めてで、大きな話題になるはずだった。
「『プレミアA』は安藤優子と滝川クリステルという人気女性キャスターを起用して、鳴り物入りでスタートしました。しかし視聴率は低調で、9月は1ケタ台が続いていた。そんな苦境を打開する起爆剤として、中田を引っ張り出したんですけどね……。滝クリをわざわざドバイにまで派遣するほど力が入っていたのに完全にもくろみが外れました」(テレビ関係者)
 一方の中田にとっても大誤算である。
「引退して露出が減ったことで、中田離れが加速しています。トヨタやキヤノンなどのCMスポンサーが続々と撤退しているし、去年12月にテレビ朝日が放送した『中田英寿引退特別番組 遥か旅の途中』も視聴率7.6%とイマイチでした。現役時代のカリスマ性がなくなってしまったということです」(マスコミ関係者)
 中田はタイミングを見計らってビッグビジネスに乗り出す予定だった。これまでの旅を記録したDVD、写真集、単行本を同時期に発売する計画や、政界進出のウワサもある。しかし、満を持してのテレビ出演で、もはや中田は過去の人になりつつあることが証明されてしまった。この局面をどうやって切り抜けるのか。元日本代表“司令塔”のお手並み拝見だ。
ストリートチルドレンからノーベル賞学者へ-。ノーベル医学・生理学賞の受賞が8日に決まったばかりの米ユタ大のマリオ・カペッキ博士(70)=米国籍=の波瀾(はらん)万丈の経歴に全米の注目が集まっている。
 報道によると、博士はイタリア生まれ。第二次大戦中の3歳の時、詩人だった母親は、反ファシスト運動に参加したとして秘密警察に連行され、強制収容所へ送られた。母親は未婚で、マリオ少年は農家に預けられたものの、程なく農家の困窮した生活から脱出、4歳半で「路上に飛び出した」という。物ごいや盗みを働き、必死に生き抜いた。
 転機は9歳の時。栄養失調で運び込まれた病院に、終戦で収容所から生還した母親が迎えに現れた。母子は親族の招きで渡米。マリオ少年が生まれて初めて登校したのは米国に到着した翌日だった。
 名門ハーバード大で博士号を取得したカペッキ博士はその後、特定の遺伝子の機能を失わせた「ノックアウトマウス」を作ることに成功。病気の原因解明などに幅広く貢献する技術を確立し、今回の受賞につながった。
 博士と旧知の教授は米紙に、博士は実現困難と批判されても、「重要課題を追究する強靱(きょうじん)な意志を持っていた」と語った。「不可能なことは何もない」が博士の信条という。