春。桜満開!お天気もいいし、絶好の入学式日和!
・・・なのにあたしってば・・・
「遅刻だぁぁぁ!!」
あたし、櫻井 深涙。元気が取得の15歳。
今日から晴れて高校1年生!なのに初日から遅刻です(汗)
親がいるのになんで遅刻かって?あたし実は一人暮らしなんだ!
夢を手に入れる為にこの春、上京してきたの。
夢?それは・・・歌ウタイになる事。
東京に住んでればそれなりにチャンスが転がってる気がして☆(笑)
桜並木道、大急ぎで走り抜ける。
その時、突然強い風が通り抜けた。
向かい風。あたしとは逆に桜が舞う。
桜吹雪にあたしは見惚れて、
後ろを振り返って華びらが舞うのを眺めていたら、
近くのベンチに誰かいるのを見つけた。
何故か気になって・・・
気が付いたらあたしはその人の前に立ってた。
その人は腕組みしたまま寝ている。
綺麗な顔・・・なんて綺麗なんだろ・・・。
よく見ると頬が涙で濡れている。
あたしは気付かないうちに手を伸ばして・・・
知らない人の涙を拭ってた。
それに気付いたのか、その人は目をゆっくりと開けた。
彼は・・・本当に綺麗な目をしていた。
あたしは何も言えなくて・・・ただ立ち尽くしてた。
「んぁ・・・あれ?君・・・誰?」
その柔らかい声にあたしは夢から覚めたようにハッとした。
よく見ると彼はあたしと同じ学校の制服を着てた。
タイの色が違う・・・上級生かな・・・
「すみません・・・なんか気になって近付いてみたら寝てたんで。
・・・起こしちゃいましたね・・・」
「あ、気にしないで♪
あれ?俺と同じ制服だね。君・・・もしかして一年生?」
「あ、はい。入学式なんですけど・・・寝坊しちゃって(笑)」
「あはは!!入学式に遅刻してるやつ初めて見たよ~(笑)
でももう間に合わないんじゃない?」
「はい・・・もう完全アウトです(泣)」
「あ~あ。やっちゃったねぇ?」
「はい(泣)でもいいんです!いい事あったし!」
こんな綺麗な人に会えたし。
「そう?(笑)君、開き直り早いねぇ!」
「はい!元気だけが取りえですから!」
「あはは!面白いね、君!俺、千葉涼平。君は?」
「櫻井深涙です!・・・千葉先輩?」
「涼平でいいよ」
「じゃ、涼平先輩」
「や、先輩とかテレるし(笑)呼び捨てでいいよ」
「はい!じゃ、涼平(笑)」
笑った顔、優しくて可愛くて・・・
一気にあたしの中の衝動を掻き立てる。
一目惚れだった。