こわれ者につき取扱注意 !! -4ページ目

ミッドナイト・コール

本当は甘えたいのに強い女を演じてみたり、
いつも一緒にいたいのに自分から距離を置いてみたり、
自分だけを見て欲しいのに都合のいい女の振りをしたり。

そんな風に、気持ちと裏側の行動を取ってしまうのは、
失うことの怖さからか。
何かを手に入れたら、次は失ってしまうことの心配をしなければならなくなる。



著者: 田口 ランディ
タイトル: ミッドナイト・コール


アカシヤの雨に打たれて
それぞれに孤独に
花嫁の男友達
四月になると彼女は
海辺のピクニック
海辺のピクニック、その後
健康のため吸いすぎに注意しましょう
電話を待ちながら

田口ランディ の初の恋愛小説。短篇集。
電話で繋がる物語。

グロテスク

あまりにも美しすぎる実妹を、幼い頃から憎む姉(主人公)。
そこには、劣等感があるはず。
けれども、劣等感などという言葉は使われない。
美しすぎてグロテスクな妹。グロテスクな主人公の感情。
グロテスクな優劣に縛られる現実。

実際にあった事件を小説化したものだけれど、
筆者が「この世の差別のすべてを書いてやろうと思った。些細な、差別と思っていないような差別」
と言っているように、
人間の醜悪さや、卑屈さ、エゴ・・・そんな悲しみに満ちた裏側が読める。

心理的描写が多く、読み手によっては、疲れる作品かもしれない。


著者: 桐野 夏生
タイトル: グロテスク

依存姫

前に菜摘ひかるという風俗嬢作家のことを書いたけれど

こちら→風俗嬢 菜摘ひかるの性的冒険

結局のところ、彼女は自殺してしまったのかもしれない。

亡くなる前のエッセイで、何度となく
「”現役風俗嬢作家”という肩書きが重い」と語っていたから。
新たな生きる糧を得たけれど、逆にそれが自分を生き辛くしていたのではないかと。


あたしは、↑の(これエッセイだったみたい)が処女小説だと思ってたけれど、
ちがうみたい。

これ↓だったゎ。

著者: 菜摘 ひかる
タイトル: 依存姫


短篇集。

本当の顔はどこ?
夢がみたいの
買って買われて
ただ、欲しかった

の4編収録。

整形、ホスト、買い物、過食・・・
何かに依存せずには生きられない、痛々しく寂しくてそして強い女の子たち。

とても弱い部分を持った人間は、逆にとても強い部分を持ち合わせていると、
あたしは信じている。
弱い自分を覆い隠すために、自分をもごまかすために、
ひたすら強い自分を演じてみる。
それでまた、弱い自分が浮き彫りになってしまうのだけれど。

彼女の長編小説が、読んでみたかった。

ちょっと過激な幸福論

あたしの周りには出来る女が多くて、

切磋琢磨するいい関係であると、いつも思っている。

出来る女は、仕事だけが出来るんじゃなくて、

いい女としても出来てる。

仕事をする上で、女であるということが、大きな障害になると、

いつもうなだれてる友達がいるけれど、

それでも、彼女の女っぷりは見事だ。


やっぱり女は、女らしさを忘れてはならない。これ自論。


そんなことを言うと、フェミニストたちにこき下ろされるのかしら。

でも、やっぱり、女に生まれちゃったからには、

女であることを、いつも意識して、女らしさを磨いていたいと思うあたし。

いい女になれば、幸せになれるわけでもないし、

幸せの定義は人それぞれで、押し付けるつもりも毛頭無いけれども。

著者: 齋藤 薫
タイトル: ちょっと過激な幸福論

幸せは、探すものではなく、作るもの。

受身じゃなくて、攻める生き方をしたいものだと、

これを読んで、再認識。

これも、装丁と題名にやられて購入。

優雅で野蛮な女になる方法

優雅で野蛮な女になりたくないですか?


あたしは、確かに野蛮だけど、優雅ではございません。

優雅に振舞う時は、野蛮さは子宮の奥に仕舞い込みます。


優雅な女を演じてる自分を、野蛮なあたしが冷静に見守っている。

そう、基本的には野蛮な女なのです。

でもどちらかと言えば、優雅さを演じている時の方が多くて、

笑ってしまいます。

プライベートは野蛮なあたしをも

受け入れてくれる器の大きな人たちに

心おきなく、野蛮に振舞います。


ブログを始めたことで、

更に野蛮さを解放できるようになったと、

最近、切に思います。

悦楽に浸ってます。


著者: 光野 桃, 齋藤 薫
タイトル: 優雅で野蛮な女になる方法




あたしって、何事も外側から入るもんで、

(あ、恋人は外見よりもセックスよりもバカさ重視ですが←はて?)

これは、題名に魅せられて、装丁にやっつけられました。

たしか、FIGARO japon  に連載していたものを

書籍化したものだったはず。



ご一緒に


『優雅で野蛮な女になりませんか?』