おとな恋愛 29 二人の世界

中学生の頃、あおい輝彦が好きだったんです。

 

 

きっかけはよく覚えていないんですけど、当時ヒット曲があったり、ラジオの深夜番組の「あおい君と佐藤君」も毎晩放送されていたりしました。

向田邦子さんのドラマで元不良少年の役をやって、その演技がよくて母が泣いていたこともあったなあ。

 

 

とにかく、あおい輝彦のファンになりました。

再放送で夕方見たドラマの主題歌がこれ。

 

 

 
 
あおい輝彦は主人公竹脇無我の弟役。
かわいい弟でした。
 
 
いま改めて聴いてみると、恋愛って、ほんと「二人の世界」そのものだと思います。
二人がいる世界、二人で作る世界、二人の世界。
 
 
目と目が合って見つめあったらもうそこは二人の世界です。
映画だったら、背景がさあああっと後ろに下がっていく場面。
言葉があってもなくても、世界は完璧。
 
 
これだけでいいんですけどね。
これだけでは済まなくなるのが、恋愛のつらいところです。
なにかが外からつっついてきたり、内側からつっついてしまったりする。
外からのは無視すればいいし、内側からもなにもしなくていいのに。
 
 
 
それでほころびができて、なすすべもなく、時間が経っていく。
でも、しばらくしてまた会って、ふと目が合うと、二人の世界がぱりぱりぱりっとできあがる。
お砂糖でできたスノウドームみたいな透明な世界です。
 
 
 
なにを話しても笑いたくなって、なにをしてもちょっと間ができる。
二人でいられることのうれしさを確かめているのです。
 
 
 
 
 

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