はっきりいって、香水には贅沢しています。

メゾンはゲラン一択。

メイクに凝りはじめたきっかけが、吉祥寺東急のゲランコーナーだったことからの物語です。

 

 

息子が小学校に上がり、娘が幼稚園に入り、7年ぶりに自分の時間ができたころ。

近くに住んでいた元同級生と街に出て遊ぶようになりました。

デパートを歩いて、カフェでお茶を飲む。

それだけでもなんと楽しかったことか。

 

 

ある日、ふと立ち寄った吉祥寺東急のゲランに、男性のメイクアップアーティストが立っていました。

秋口のことで、マットな口紅が新発売。

思いきって「わたしにはどの色が似合うでしょうか」と聞いてみました。

選んでくれたのは、少しだけ赤みのあるベージュ。

シックで大人っぽい、初めて見る顔になりました。

 

 

BAさんに「今度もう一人の先生がメイクアップのデモンストレーションにいらっしゃるのでいかがですか」と勧められて、ともだちといっしょに予約。

その先生とのいきさつはメイク編として別のブログにしましょう。

 

 

メイクで体験した上品なテクスチャーがすっかり気に入ったころ、香水のコンサルテーションも勧められ、またともだちと予約。

いいお客さんでしたねえ(笑)

 

 

遠路日本橋三越までいって、ゲラン屈指の香水コンサルタントと出会いました。

すべての香水が目隠しの意味で同じ金のボトルに入っています。

コンサルタントは2枚のムエットにそれぞれ別の香りを吹きつけて

「どちらがお好きですか」

と尋ねてきます。

選んだほうを残し、新しい香りの1枚と比べ

「どちらがお好きですか」

勝ち残り方式で選んでいくわけです。

 

 

そうやって、最後に残ったのが、わたしの場合は「ジッキー」という、ハーバルで爽やかな香りでした。

コンサルタントはそこにもう1枚提示してきたのです。

「いままでのお客さまがジッキーをお好きだったのならば、これからはこちらの香りはいかがでしょうか」

 

 

渡されたのは「ルール・ブリュ」。

蒼い時、と訳すと、わたしたちの世代では山口百恵さんのベストセラーになりますが、ゲランのほうは、夕方の雨上がりに花咲く庭に出たかのような、甘く懐かしい香りでした。

 

 

勝ち残り戦はふっとんで、もう「ルール・ブリュ」に魅せられてしまいました。

あとから思うに、コンサルタントはわたしを見た最初から用意していたのではないでしょうか。

香水ですから、当時のわたしにとっては値の張るお買い物でしたが、他のなにを買ったときより気持ちが華やぎました。

 

 

以来毎日「ルール・ブリュ」をつけました。

自分が毎日自分であるように香りをなじませたかったのです。

 

 

「ルール・ブリュ」を使いきったあと、新しい香りのオードパルファンを二つ求めましたがどちらもゲランです。

ゲランの香水は 香りに奥行きがあって、作品性が高いことがなにより気に入っていました。

 

 

そして4年前。

母を見送って、人生の新しい時間が始まりました。

娘と宝塚を観劇してから、帝国ホテルへ。

ゲランのお店に入りました。

帝国ホテル店限定の香り「ブーケ・ドゥ・マリアージュ」を試したら、あの感じがやってきてしまったのです。

 

 

三越のコンサルテーションで「ルール・ブリュ」に魅せられたときのあの感じです。

白いお花のブーケにフルーツ、ドラジエのチョコレートとアーモンドとヴァニラの香りも立ってきます。

しあわせ、を香りにしたらこれだわ、とうっとり、ずっとうっとり。

 

 

しかし、こちらは通常の香水の3倍のお値段です。

さすがのわたしも「考えます」と帰宅。

道中、つけてもらった手首の香りをかぎっぱなしでした。

 

 

結果をいうと、翌朝お店に舞い戻り「ブーケ・ドゥ・マリアージュ」を購入です。

お値段3倍ですが、容量も大きく、4年後のいまもまだ使えています。

わたしは使い分けをしないので、それこそ宝塚を観にいく日も、電車に乗らない日も「ブーケ・ドゥ・マリアージュ」。

毎日しあわせの香りです。

 

 

香水への最高の賛辞は恋人の「いい匂い」というつぶやきだと思います。

オードトワレやオーデコロンと違って香水は体からあまり遠くまで立ちません。

フランスではそれを「恋人の距離」というそうです。

さすがですね。

 

 

装うもののなかで、服、ランジェリー、メイクは目に見えますが、香水は目には見えない。

そういう意味で香りは心や気持ち、感情に近いのではないでしょうか。

魂さえも表すのかも知れません。

 

 

お気に入りの香水でおとな恋愛にかぐわしさを添えて。

 

 

 

 

 

「羽生さくるの文章教室」個人授業を開催しています。

4回でプログラムを構成しました。

各回120分の対面スクーリングです。

場所は都内のカフェなど、オンライン受講も可能です。

第1回 ライティングの基本とワーク

    自己紹介文の準備

第2回 自己紹介文の添削・講評

    800字エッセイの準備

第3回 800字エッセイの添削・講評

    手紙の準備

第4回 手紙の講評

    ライティングセッション

後日、ライティングセッションのフィードバックをお送りします。

受講料は1回の授業につき¥7,700円(税込)になります。

 

 

2020年11月より「羽生さくる文章教室カスタム」を開講しました。

 

ブログを始めて続けたい、エッセイをサイトで発表したい、インタビューの技法を覚えたい、など、ご希望に応じてオリジナルの授業内容を組み立てます。

受講は単発の1回から可能です。

 

受講料は1回につき¥11,000円頂戴いたします。

 

受講料は原則銀行振り込みでお願いいたします。

お申し込み後、授業のスケジュールが確定できましたら、口座番号をご連絡いたしますので、授業前日までにお振り込みください。

 

 

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