「さくるさんは言葉のプロなんだから、コロシ文句なんてぼんぼん出てくるでしょう」
と思っていませんか、あなた。
それがですね。
半分は当たっていて、半分ははずれています。
前にも書きましたよね「紺屋の白袴」だって。
プライベートでは、極端にあがり症ですから。
ライブではなにもいえないし、ちょっとメッセージを書くのにもすごく迷ったり、出したら出したで、あー、まずかった、と反省ばかりしています。
誤字にも気づかないし。
それでも、手書きだと、多少ましなんです。
グリーティング・カードとかね。
韻を踏んだりして、あ、これはいい感じかも、なんてね。
伝えることと、いい感じに書くことは、また別でもありますね。
それこそプロとして、読者の受け止めかたまで想定した上で、言葉を選ぶことは習慣づいているわけですが、一対一の関係でそれをやると、のれんに腕押しになったり、一人相撲になったりしがちです。
プライベートでは、自分の気持ちに素直になることだけを考えていたらいいと思う...のですが、なかなかできていませんが、やはり素直に書きたいです、と文体がバズってしまいます(笑)
文章教室の生徒さんや、ライティングセッション、ライティングセラピーのクライアントの方々のためとなれば、もう全編コロシ文句というくらいにまとめ打ちしますよ。
技術というのは、人のために使うもののように思います。
目の前のあなたが言葉を選びあぐねているならば、電光石火の早業で最適の言葉を中空から取り出してみせます。
あくまでも、あなたにようく、お話を伺ってからのことですが。
プライベートに戻ると、好きな人になにか懸命に伝えて、それが結果的にコロシ文句になっていた、というのは理想的ですね。
これも、いつもお話しすることですが、まずは自分だけで読む文章を書くことが大事です。
自分と言葉、自分と文章の距離を近くすることになりますから。
そうして自分との会話が深まっていくにつれて、人にも言葉が伝わりやすくなっていくはずです。
バレンタインデイに添えるカードにコロシ文句を書きたいと思われるのであれば、きょうからノートに自分だけで読む文章を書くことをお勧めします。
書いたそばからSNSなどで人に読んでもらえるいまだからよけいに、そのプラクティスが効果をもたらすと思われます。
一行でも、ひとことでも、書きだせば必ず変化が起こりはじめます。
どうぞ楽しみにして始めて