毛糸が恋しい季節になりました。
わたしの趣味は編み物なんです。
そのルーツは母の内職。
わたしが物心ついたころ、母は毎日注文のセーターや上着を編んでいました。
卓袱台に固定した編み機をジャーッ、ジャーッといわせて。
わたしはその音を聞きながら絵本を見たり、ひらがなの練習をしたり、お人形やぬいぐるみと遊んだりしていました。
母に頼まれて、毛糸のかせを糸車にかけてくるくる回しながら箱のなかにお蕎麦みたいに落としていくのも毎日のようにやっていました。
小学校5年生のとき、はじめてかぎ針編みを習って作ったのが不思議の国のアリス。
青いワンピースも毛糸で編んで白い襟をつけて、顔は刺繍して、ほんとうに不思議なかわいい女の子ができあがったものです。
その後は大きなアライグマやうさぎやクッションのくまなど作りました。
母はわたしが生まれる前に編み物学校で本格的に勉強をしていて、自分でデザインして製図することもできました。
美大に編入する話もあったのだけれど、わたしができたのであきらめたそうです。
毛糸の質や色にうるさく、手編みを始めてからはよく外国製の毛糸を使っていました。
カーディガンのボタンも専門店にいって外国のものを買い、毛糸より高くなったとよくぼやいていたのを思い出します。
そんなこども時代を送ってきたので、わたしも毛糸のよしあしが体感的にわかります。
同じ手間で編むならば、外国製のはりのある発色のいい糸を使いたい。
仕上がりに満足できるからです。
あみぐるみ以来、わたしが趣味として編み物を始めたのはここ10年くらいです。
最初はかぎ針編みの帽子から。
5年ほど前には、アラン模様でショールを編みました。
フェアアイルという、スコットランドの編み込み模様に凝ったこともあります。
いまはまたかぎ針編みに回帰して、小物を作っています。
文章を書くという行為がこの世になかったとしたら、わたしは編み物を一日中続けていることでしょう。
とにかく途中でやめたくなくなるのが、編み物の恐ろしいところです。
いまも、もう夜も遅くて、ここまでのいろいろな仕事で目もしばしばしているのに、編みかけのあれが気になってしかたありません。
一段だけでも編んでから寝ようかな。
羽生さくるの文章教室」個人授業を開催しています。
4回でプログラムを構成しました。
各回120分の対面スクーリングです。
場所は都内のカフェなど、オンライン受講も可能です。
第1回 ライティングの基本とワーク
自己紹介文の準備
第2回 自己紹介文の添削・講評
800字エッセイの準備
第3回 800字エッセイの添削・講評
手紙の準備
第4回 手紙の講評
ライティングセッション
後日、ライティングセッションのフィードバックをお送りします。
受講料は1回の授業につき¥7,700円(税込)になります。
また1回ずつの単発の講座もお受けいたします。
受講料は同じく¥7,700円(税込)です。
【受講生の方々へのお願いと免責事項】
文章の完成後に教室外で発表される際にはご自身の責任において読者の方々への十分なご配慮をお願いします。
教室外で万が一トラブルが生じましても、羽生さくるは責任を負いかねますことをご了承ください。
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まで、お気軽にお寄せください。
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