2016年春夏コレクションもパリコレクションの翌週に東京コレクション
東京ファッション・ウィーク参加のメリットが問われる



ヨウジヤマモト(Yohji Yamamoto)パリコレクション




次回の2016年春夏コレクションもパリコレクションと東京コレクションが連続で行われることになった。フランスオートクチュール・プレタポルテ連合協会(=サンディカ Fédération Française de la Couture du Prêt-à-Porter des Couturiers and Créateurs de Mode)は2016年春夏パリコレクションの日程を発表した。次回は2016年春夏は9月29日から10月7日に開催される。2015年春夏パリコレクションは昨年9月23日から10月1日に開催されており、3月の秋冬に続いて今回も一週間遅い開催になる。


一方、日本ファッション・ウィーク 推進機構の主催するメルセデス・ベンツファッション・ウィーク東京(Mercedes-Benz FashionWeek TOKYO= MBFWT)2016年春夏に、有力ブランドのコレクションを加えた2016年春夏東京コレクションは昨年の10月13日から10月18日とほぼ同じ、10月12日から10月17日に開催される。日程的にはパリから東京まで4日ほどあるが、プレスやバイヤーは今回も水曜日パリ終了、木曜日パリ発、金曜日帰国し、月曜日スタートなど、ロンドンやミラノからパリへの移動との差を考えれば、実質的には連続に近いスケジュールになる。


また、2015/2016年秋冬はパリコレクションに参加するデザイナーが東京コレクション期間中ではなく翌週以降に展示会を開催したが次回も同じようになると予想される。トラノイや今回のトーキョー・アイなどパリの合同展示会はコレクションよりも数日前に終了するため、東京コレクション終盤には間に合うが、そこまでするメリットはほとんどなく、展示会ベースでもパリの次の週に東京で展示会をするブランドはほとんどないので、翌週以降に東京で展示会やプレゼンテーションを行うことになりそうだ。


もちろん、影響は日本ブランドに限らない。欧米やアジアの若手デザイナーはパリコレクション期間中にパリの展示会で作品を発表しているケースも少なくない。
彼らがメルセデス・ベンツファッション・ウィーク東京などへの参加を考えた場合は、当然、日本に帰国する日本人デザイナー以上に参加するだけのメリットが求められる。


来年の2016/2017年秋冬パリコレクションのスケジュールはまだ発表されていないが、日本ファッションウィーク推進機構によれば、メルセデス・ベンツファッション・ウィーク東京は2016年3月14日から3月19日に決まっている。海外のコレクションが今年と同じ日程だった場合、2016/2017年秋冬もパリの翌週に東京コレクションが行われることになる。


東京のファッション・ウィークがスタートした当初開催されていた素材展がウィーク前に行われなくなっためパリと東京の間を開ける必要がないことや、中国、韓国、バンクーバーなどのファッション・ウィークが同時期や翌週に開催されることなどから、東京が日程を後ろ倒しすることは考えにくい。海外のファッション・ウィークが再び前倒しした時期に戻らず、パリの翌週に東京という日程が定着すれば今後はパリと東京のどちらのファッション・ウィークかを選ばなければいけないことになるかもしれない。


秋に10周年を迎える東京のファッション・ウィーク。ファッションショーというやり方に対する疑問やその意義を問うデザイナーも少なくないが、これまで以上に東京のファッション・ウィークに参加するメリットも問われることになりそうだ。


ファセッタズム(FACETASM)

ミントデザインズ(mintdesigns)

リトゥンアフターワーズ(writtenafterwards)山縣良和

ヨハン・クー ゴールドレーベル(Johan Ku Gold label)




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