まとふ(matohu)２０１３年春夏コレクション日本の眼・六見立て

まとふ(matohu)２０１３年春夏コレクション日本の眼・六見立て

まとふ(matohu)２０１３年春夏コレクションのテーマは「見立て」。侘び数寄の茶人たちが一見粗末な朝鮮の雑器を名物茶碗として珍重し、漁師が腰にぶら下げていた魚籠を花入れとして床の間に飾ったように、本来の用途を離れて、思いもよらない使い方へと道具を見立て、新しい価値を創造する日本独自の美意識、ルールを破ることから生まれる驚きや、ありふれたものを違う使い方をすることによって、新しい命を吹き込む「日本の眼」を表現した。ヘッドピースやロープのようなアクセサリーもアクセントになっている。

四半世紀前にアバンギャルドと呼ばれたデザインとリアルの境界線がなくなり、９０年代のズリーベット(XULY BET)やジュンヤワタナベ(JUNYA WATANABE)などを意識せずに古着を解体、再構築したリサイクルファッションを提案する二十代のデザイナーも増える中で、一見それと感じさせないような洗練と完成度を持つ「見立て」が新鮮だ。

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