Tommy Ton(トミー・トン)インタビュー
1週間に約26 万5000 人がアクセスし、フォロワーが5万2000 人を超える人気ブログ「JAK & JIL(http://jakandjil.com/blog/ )」の開設者であるTommy Ton(トミー・トン)が来日した。今回はJETROの招聘により、10月20日に開催された「Tweed Run Tokyo」に合わせて来日したもので、メルセデスベンツファッション・ウィーク東京2013年春夏(Mercedes-Benz Fashion Week TOKYO 2013 S/S)でも約30のコレクションを見て、ランウエイや来場者などを撮影した。
ブロガーでありフォトグラファーであるTommy Ton(トミー・トン)。ニューヨーク、パリ、ミラノ、ロンドンなど、世界各都市のコレクション会場で撮り下ろした、トミー・トンによるスナップブログは、2008 年9月にスタートして以降、ページビュー数を記録的に伸ばし、わずか3年たたないうちにドルチェ&ガッバーナのショーのフロントロウに招待され、米版「GQ.COM」や「STYLE.COM」に寄稿するまでになっている。
ドリス・ヴァン・ノッテンのパンツに伊勢丹のTシャツ、インタビューの間も手にはニコンD800をもったままという姿のTommy Ton(トミー・トン)にメルセデスベンツファッション・ウィーク東京や彼のブログ「JAK & JIL(http://jakandjil.com/blog/ )」、ブロガーとしての成功の理由、彼自身の今後などについて聞いた。
○メルセデスベンツファッション・ウィーク東京の印象は。
Tommy Ton
今回約30のコレクションを見たけど、ショーがほとんど時間通りにスタートするなど、とても計画的に行われていることが印象に残っている。
また、パリコレクションなどはプレスやバイヤーなど業界人がほとんどで、一般の人がショーを見るのはとても難しいけど、東京のコレクションには一般の人がたくさんいるね。デザインやコレクション自体については、それぞれのデザイナーが違った視点を持っていて、それぞれ違うけど、30ぐらいのショーを見た中でも、特に心に響いたのは5ブランドぐらいかな。
○ショーの途中で見ていたら、たくさん撮影している時とほとんど撮っていない時があったように思いましたが、特によかったブランドや写真をたくさん撮ったブランドは。
Tommy Ton
見られてたの?(笑)一番好きだったのはアンリアレイジ。フェノメノンやファセッタズム、ヨシオクボ、アリスアウアアもよかった。(注 STYLE.COMではソマルタ、モトナリオノ、クリスチャンダダ、エモモナキアなどの写真も掲載されていた)
○1回のコレクションで何枚ぐらい撮るのですか。
Tommy Ton
ショーによるけど、一週間では2000枚から3000枚は撮ったと思う。1回のコレクションでは200枚くらい撮ったコレクションもあったけど、少ないときは50枚とか、それ以下ということもあった。ランウエイだけでなく、会場の空気や見に来ている人たちの雰囲気も見て、それがうまく混ざり合っていて、いいなと思うコレクションは、やっぱりたくさん撮ってしまうね。
○ところで、あなたのブログは、他のコレクション会場やストリートスナップのブログとはまったく違うスタイルですね。普通は呼び止めて写真を撮るものが多いですし、中にはポーズをとらせて、何度も何度も取り直すブロガーもいますが、「JAK & JIL」では歩いている姿やクローズアップなども多く、文章もありません。
Tommy Ton
僕はすごくシャイだから(笑)昔から人に話しかけて、「ポーズをとってください」ということができなかったんだ。それが今のスタイルになった理由かな。文章については、実は昔は書いていたんだけど、写真自体が訴えるものをメーンにしたいから、無くしてしまったんだ。
○パリコレクションなどを見ていると、The Sartorialist のScott Schuman(スコット・シューマン)など、他の有名ブロガーはコレクション会場周辺やストリートだけではなく、ランウエイでも撮影していますが、Tommy Tonさんはランウエイを撮っている姿をほとんど見ないし、実際ブログにもコレクションのランウエイの写真はほとんど載っていません。コレクション自体の写真を撮るのは好きじゃないのですか。
Tommy Ton
コレクションは好きだけど、ファッションショーの時はショーを見ることに集中したいんだ。それに、コレクションを正面から撮影しているカメラマンは何十人もいるし。コレクションのランウエイは自分が他のカメラマンとは違う、おもしろい写真を撮ることができると思ったときだけ、撮るようにしている。
○日本の若い人たちにもブログを書いている人がたくさんいますし、あなたのように有名ブロガーなりたいと思っている人も多いと思います。ブロガーとして成功した理由や若い人たちへのアドバイスがあれば。
Tommy Ton
有名になることが重要なのではなく、ブログを書く人自身がみんなに伝えたい内容が一番大切だと思う。僕は自分が感じたことを読者に受け取ってもらうことを光栄に思っている。有名になることだけを目的にしていると、絶対にブログの読者やファッション業界の人たちに飽きられてしまうと思う。自分のやっていることに情熱をもっている人や自分が伝えたいことがはっきりしている人が有名になるのであって、有名ブロガーになりたいというのが最初じゃない。
○あなたはすでに有名になっていますが、今後やりたいことは。
Tommy Ton
僕はもともとフォトグラファーになりたくてなったわけじゃない。ファッション業界で働きたかったんだ。ファッション業界のいいところは、ここで働いていればいろいろなことができる可能性が広がるということ。たとえば、カール・ラガーフェルドは写真も撮るし、ファッションデザインもしているし、ボトルのデザインもしている。僕自身、多分これから5年ぐらい先には写真を撮ることはやめて、オンラインストアやコンサルティングをしたり、自分のブランドをスタートするなど、今とは違う方向に進むことで、ファッション業界で働きたいと思っている。
(注 コレクション写真はTommy Tonが撮影したものではありません)
PHENOMENON(フェノメノン)
FACETASM(ファセッタズム)
yoshio kubo(ヨシオ クボ)
alice auaa(アリス アウアア)
motonari ono(モトナリオノ )
SOMARTA(ソマルタ)
CHRISTIAN DADA(クリスチャン ダダ)
et momonakia(エ モモナキア)
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