クリスチャンダダCHRISTIAN DADA2012年春夏コレクション
ファッションジャーナリスト樋口真一あなたの知らないパリコレクション、パリコレ、東京コレクションの秘密


前回に続く2回目のショーとなったクリスチャンダダCHRISTIAN DADAは2012年春夏コレクションで、
SIGNAL / NOIZEをテーマに、ダムタイプの作品「S/N」に影響を受けたデザインを提案した。
SIGNAL=布、NOIZE=ミクストメディアを使用し、混ぜ合わせることで死体のアイコンである骨を可視化し、動かすことによって生命性を表現したという今シーズン。
報道関係者各位と書かれたリリースには「もしかするとこのコレクションをファッションとして理解できない人も中にはいるかもしれませんが、その言葉のような想いを、言葉上の表現とは違う形でトゲや感情としてこの作品に込めています。そういう意味で今回のSIGNAL / NOIZEは本当の意味でのコミュニケーションとしてのファッションだと僕は思っています」と記した森川マサノリ。


前回はカブトのようなヘッドドレスや血しぶきを浴びたようなデザインなど、戦国時代や幕末の混乱とエネルギーを表現したデザインや日本のモチーフとイギリスのパンクやアバンギャルドなドレスを融合した
デザインを見せたクリスチャンダダCHRISTIAN DADAだが、今シーズンのコレクションは墓の中から死者が蘇るホラー映画のよう。色も黒と白。


死から蘇るということが東日本大震災からの復興という意味を隠しているのだろうか。

リアリティとクリエーションの共存が求められ、多くのデザイナーが海のイメージやウエディングドレスなどの生命の誕生を感じさせるデザインを打ち出し、美しい色を使う中で、死体のアイコンである骨を使い、前回のヘッドドレスをさらに拡大したオブジェのようなアクセサリーや棺桶ドレスを発表するなど、まったく逆のモチーフで生命を表現する姿勢はパンクでありアバンギャルド。一方、服のデザイン自体はクラシック。トレンドとしてのクラシックが終わり、イギリス的なものが新しく見えない今、死や狂気の中にアレキサンダーマックイーンが見せたような圧倒的な美しさが欲しい気がする。

もっとも、トレンドや今の気分を考えないのが服として、ショーとしてのクリエーションの本質かもしれないし、骨というアイコンを外せば着ることができますということなのなのだろうが。



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