パリコレの秘密ダブルブッキング



2006年4月15日


赤ネクタイの悪口を書いてきましたが、基本的にはパリコレに彼らがいなかったら大変なことになってしまうのも事実です。東京コレクションの場合は席なんか決まってなくても、いつも取材する人が同じなので、ちゃんとしたブランドならプレスがみんなの顔を知っているのでこの人は一列目とか三列目とか振り分けていきます。また、何もしなくても、ほとんどすべてのブランドの記事を掲載する業界紙の記者や一般紙の記者、何十年も東京コレクションを取材し続けている大御所のファッションジャーナリストなどの人たちが自然に一列目、あまり取材をしていない人たちはなんとなく一列目には座りにくいので二列目以降になるので問題は起きません(最近では東京コレクションでもよくわからない男の子とかが一列目に座って足を組んだり、前のめりになって見ていてひんしゅくをかうことも増えていますが)。でも、パリコレで勝手に座らせたらもうめちゃくちゃになってしまうでしょう。


そこで、パリコレクションは基本的に完全指定席かスタンディング、つまり立ち見のどちらかになるのですが、パリコレでは同じ席番号が別の人の招待状にも書いてあるダブルブッキングもあります。私も2回くらい経験がありますよ。さすがに、自分の番号が印刷されているもので、相手のが手書きだった時は疑いました。でも、宛名も人によってワープロだったり手書きだったりしますし、その国のプレス、たとえばフランスのプレスは手書き、日本のプレスはワープロという場合もありますから必ずしもニセモノかどうか本当のところはわかりません。

日本のプレスの力が強いときは本当は立ち見なのに強引に席を作ることもあるみたいですし、その逆もあるみたいです。それにパリコレといっても満員になるのは一部の人気ブランドだけですから、ダブルブッキングしてもとりあえず、後から来た人が隣にずれて、そこにも他の人が来たらまたずれてみたいにすれば最終的に何とかなるんです。
以前にも書きましたが、A1(つまりAブロックの一列目ならどこでもいい)とか書いてある時に一列目が埋まってしまうオーバーブッキングもよくあることです。長い椅子の場合はとりあえずつめてもらってだめなら二列目にされてしまうんですけど、二列目もいっぱいでひどい目にあうこともあります。