脂質異常症や高血圧、食後高血糖などのメタボリックシンドロームの原因は肥満です。

 

食べ過ぎやお菓子の取り過ぎによって体内の糖分が増えてエネルギーとして消費できないと肝臓で余った糖分が中性脂肪に合成されて脂肪細胞に蓄積されていきます。

 

また過剰な糖質は食後の血糖値を急上昇させて大量のインスリンの分泌を招くので、そのインスリンの働きによって血中の大量の糖分が脂肪細胞に取り込まれていき2重の作用で体内に脂肪が増えていきます。

 

そして肥った脂肪細胞からは生理活性ホルモンである悪玉物質が大量に放出されて、私たちの体に様々な害を及ぼします。

 

血糖値が正常な人の場合は脂肪細胞からは善玉ホルモンのアディポネクチンが放出され血管の傷を修復したり血管の状態を健康に保つ良い物質が放出されています。

 

しかし内臓脂肪型の肥満になってしまうと途端に脂肪細胞から今度は血管を傷つける物質を放出し始めるのです。

 

さらに細胞組織にダメージを与えるだけではなく脂肪細胞の悪玉物質は体の重要な働きをしているホルモンにまで影響を及ぼすのです。

 

たとえば血糖値を下げるインスリンホルモンの働きを阻害して、細胞や肝臓に糖が取り込まれる働きを邪魔します。

 

それによって食後の上昇した血糖値がいつまでも下がらないためその増えすぎた糖分がまた血管組織などに悪さを始め動脈硬化などの原因になります。

 

これは耐糖能異常と呼ばれる状態で肥満気味の方によくみられる症状で空腹時に血糖値が高いIFGの境界型の場合よりも健康被害は深刻なものになります。

 

ある町の住民を対象にした追跡調査では心臓病の死亡率は糖尿病の次にIFGの境界型の人が高い事が分かりました。

 

しかし空腹時血糖値が高い人の死亡率は正常型の人と変わらなかったのです。

 

その結果、いかに食後高血糖が危険な症状であるのかがだんだん認知されつつあるようです。

 

今、肥満の人はできうだけはやくダイエットや食事制限をして体重を減らして、脂肪細胞から出る悪玉物質の量を減らすことが重要です。

 

それによってインスリンの働きを正常に戻して、食後の血糖値がきちんと下がるようにすることが大切です。
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