僕が新天地に身を置けたのはかなりのラッキーからだ。
脱サラし、八百屋をやりたいと思っていた僕は
青果物の卸と小さな売店をしているA社の社長(後に仕入先)に出会い、「実は今やってる事業を辞め良いと思ってるんだけどこの店やる?」と言われ、事業譲渡のチャンスを頂けるなら是非やりたい。と回答した。
その回答を受けその社長の師匠のような方に会いに行こう。と言われ、
西東京の地元スーパーの創業オーナー(以降、会長)と繋いでもらった。
会長にお会いしたとき、開口一番で「〇八(東京都内にある青果店)についてどうおもう?」と聞かれた。
突然のことでなんと答えたか覚えていないがそれなりに回答した。
なんで○八について問われたのか。後ほど知ることとなる。
その後、引き継ぎのご挨拶のつもりで話しが進むと突然会長から
「A社は売店が生命線。譲渡する計画はやめたほうがいい」と言われ、この一言で事業譲渡の話しは破断となった。
実はこの時、僕はすでに勤めていた会社に退職の旨伝えており
僕の頭は真っ白になった。
妻と子ども達はどうする?
辞めるのやめます使う?
自分から会社に申し出たのに情けない。恥ずかしい。
退職の旨を伝えていなかった数日前に戻りたい。
。。。てかこんなに美味い話があるわけないのになんで乗っかった?
色々な感情がこみ上げてきて
数日間そう鬱状態になった。
(こんなこと大した話ではなかったと今では思えてしまう)
この数日後、会長から呼び出され再度面談することとなった。
「野菜に目を向けてるのは非常にセンスがいいね。これから穀物不足になり皆さん、食べるものに困る時期がかならず来る。
君はこの困難を八百屋という目線から解決したいんでしょ?」
この問いにはYESと答えた。
というより、僕が考えていた通りのことを問われていたため
問いというより業界の先人との答え合わせとなった。
この会話を皮切りに話しは急展開を迎える。
このスーパーは23区内にも店舗を構えており、
そのうちのある店舗を潰すか潰さまいかで検討していた時期だったようだ。
「八百屋をやりたいなら自分の手で売る力をつけなくてはいけない。この店舗で八百屋をやってみるか?」
元々はA社でやろうとしていたが、そこよりも条件の良い店で八百屋をやるチャンスが突然訪れた。
もちろん、答えはYES。
念の為、元々声をかけてくれたA社の社長にお伺いをとり、
2023年5月より八百屋を正式にやることとなった。
ではでは!!