現在、政府の国債発行残高が930兆円を超え対GDP比でも230%を超えている。果たしてこれは経済的にどういう意味をもつのか。財政収支に関しては、マイナス2.9%である。しかしこれは米国のマイナス6.9%よりは良い。英国のマイナス3.3%と同規模と言えるだろう。他国と比較した場合国債残高の対GDP比が日本が異様に高い。米国で108%、英国で84%くらいである。
なぜこのような現象が起きているのか。そして果たしてこの現象が日本の財政危機と言えるのか。そうとは言えないであろう。なぜなら財政収支に関しては比較的安定しているからである。なぜ対GDP比が日本だけが高いのだろうか?それは日本の経済が停滞していてGDPの伸びが抑えられているからだろう。経済の規模に比較してお金の流通速度が低いのである。なぜお金の流通速度が低いのであろうか。それでは銀行の融資額の推移を見てみよう。2000年には約470兆あった貸付残高が2004年~2005年に400兆を割り2020年には530兆円代である。国債の発行残高は2000年に368兆あった残高が年々上昇し現在は932兆円である。それに対して名目GDPは2000年に526兆円で2019年は553兆円である。27兆円しか増加してないのである。本来国内の経済活動に還流すべき通貨が隠匿されてるか海外へ流失したのではないか。通貨の供給が安定しているのに国内の経済活動に回るお金が少ないのです。財政の公平性が確保されなくてはいけません。これは政府の財政支出の透明性の確保と各予算措置に対して国会での厳重な審査が必要に思われます。少なくとも以上の事からアベノミクスによる財政出動は景気刺激策としては効果がなかったと言えるでしょう。
国債の無制限の発行はインフレを招き財政は破綻すると言うけれど・・・。現在の状況はお金は銀行にはあるけれど付加価値を創出する経済活動には使われてこなかったと言えます。GDPは一年の経済活動による付加価値の合計なのでGDPの伸びが少ない事がその証左と言えます。しかしお金の原資は充分にあると言えます。それはマネタリーベース統計から本年度10月には601兆円あることからhttps://www.stat-search.boj.or.jp/ssi/mtshtml/md01_m_1.htmlわかります。

お金は銀行にはあるけど有意義なお金の使われ方はしていません。そしてマネタリーベースが2010年から飛躍的に伸びていますがけっしてマネタリ―ベースの伸びのようにはインフレ率は上昇していません。なぜインフレが起きないのか?賃金の伸びが抑えられ需要が減退し、それに伴い各企業の国内投資は活発には行われていないからではないでしょうか。
このような時期に最も有効な景気刺激策は減税、それも大胆な減税です。消費税を景気回復するまで0%に凍結する必要があると考えられます。



