吉田秋生先生原作のアニメ。
ノイタミナ枠で放送されてましたよね。
原作は未読。
原作とは時代設定を変えて、現代に寄せているそうで。
原作未読だったので、何の違和感もなく受け入れられましたが
原作既読だった方からの評判はあまりよくなった様子?
とにもかくにも、
私はノイタミナに絶対の信頼を寄せているので(笑)
まぁ間違いなく問題ないだろう、と視聴をはじめ、
土日使って一気見した作品です。
もう単純に面白かった(笑)
少女漫画原作なの?これが?という重厚な内容。
「バナナフィッシュ」という謎の薬物を巡るお話。(まとめ方が雑)
少年ギャングやらマフィアやらが入交り
最後には政治家や軍人も介入して、話が壮大になりまくったお話でしたが
とっ散らかったまま終わったりはせず
ちゃんと着地していて、
海外ドラマや、映画を見終えたような感覚のあるアニメでした。
OP/EDもどれも素晴らしかった。
曲も、映像も。
EDの入れ方とか、演出も神がかっていて鳥肌がすごかったです。
制作会社は今や飛ぶ鳥を落とす勢いの(笑)
MAPPAさん!
最近、やべぇ!と思う作品が確実にMAPPAさん(笑)
お話自体は好き嫌いが分かれるというか
受け入れられる人と無理な人が分かれる作品だな、と思いました。
いわゆる、BL?ではないのだけど
そう見えてしまう人は見えてしまって、違和感?を感じる人もいるのかも?
主人公のアッシュ(cv内田雄馬)と、
その主人公が心から大切にする奥村英二(cv野島健司)の関係性が
私には人と人しての愛情というか、
性別かとそういうのではなく、恋愛というのもはなく、
単純に人が人を大切に思う愛情に感じたので
問題なく見られたのですが、友人は無理だったようなので
好き嫌いは分かれるのかな、と。
やたらとアッシュが性的虐待・暴行を受けるしね…
このお話は、
まず、「バナナフィッシュ」というのが何なのかを追求し、
それが薬物だと判明したあとは、
その薬物を利用しようと目論む国家やマフィアを相手に
その真実を明るみにしようと戦うお話ですが、
その過程で、
アッシュと英二の二人の間に芽生える互いを想い合う気持ちが
とても美しく尊かったです。
そして二人を取り巻く人々も
それぞれが色々な思惑やら信念をもって動くので
話が複雑に絡み合っていって、
一筋縄ではいかない物語になっていました。
吹替えを多くやられている声優さんも多いせいか(特に渋い役や年長の役)
その点も含めて、作品に厚みが出ているという感じがしました。
(声オタ的視点)
アッシュの人生を弄ぶコルシカマフィアのボス
ディノに石塚運昇さん。
ディノに雇われた傭兵部隊の変態隊長
エドアルドに堀内賢雄さん。
チャイニーズマフィアの総帥
李王龍に江川央生さん。
アッシュの師匠である無敵のスナイパー
ブランカに森川智之さん。
アッシュを助ける父のような兄のような存在の
マックスに平田広明さん。
ここだけ見ると、本当に、外画かな?って思うレベル(笑)
そして三宅健太さんが演じられた、
アフリカ系アメリカ人グループのボス・ケイン。
キャラが出てきて、声が発せられた瞬間、「ですよね」って納得する
THE三宅健太さんなキャラ(笑)
ちゃんとここに三宅さんをもってきてくれるあたり、
何だか妙に安心したというか、「分かってらっしゃるw」と
上から目線な感想がこぼれました(笑)
個人的に、大ベテラン勢を抜かして、
特に演技が素晴らしかったなぁと思ったのは、
〇主人公・アッシュ役の内田雄馬さん
〇アッシュの親友であり、チャイナタウンの不良少年たちのボス
ショーター役の古川慎さん
〇アッシュと敵対する不良グループのボス
オーサー役の細谷佳正さん
古川さんのショーターは、
キャラクターが良かったこともありますが
中盤色々起こるところで、とても素晴らしい演技をされていて。
とても感動しました。
どうしてもサイタマのイメージがですね、あったんですけどね
見事に塗り替えられました(笑)
細谷さんは、
とにかくオーサーの悪役っぷりを
上手く演じられていて。
噛ませ犬感があるのですけど、ただの噛ませ犬では終わらせない
迫力とクレバーさが、演技から出ていて
とても素敵でした。
オーサーは嫌いでしたがw
内田さんは、
もう本当に素晴らしかったです(笑)
繊細な演技が見事でした。
ボスとして立ち振る舞う時と、
英二と二人でいる時の演技の差がすごくてですね。
空気が明らかに違う。
素晴らしかったです。
ここから先はネタバレを含みますので、
未視聴の方はお気を付けください。
私は基本的に、
ハッピーエンド主義な人間です。
バッドエンドとか、サッドエンドとか
好きではありません。
でもこの作品を見ていて、
「あ、これ絶対、アッシュ死ぬよね?」と思い始め、
覚悟をしながら見進めていました。
でも、エンディングまで生き残ってくれたんですよね、アッシュ。
だから、
良かった。
これでアッシュもやっと心穏やかに幸せに生きていけるんだ、
と思った矢先の出来事。
もう、嗚咽するくらい泣きました(笑)
基本、終始アッシュに肩入れしながら見ていたので、
もう途中、英二に本当にイラついたりしました(笑)
もう、ちょっといいからじっとしてろよ!!!って(笑)
でも、アッシュには英二という存在が必要で、
大切だからこそ手放そうとして、
でも大切だから傍に居て欲しくて、
という様々な葛藤と、苦難を乗り越えて、
やっと迎えたエンディング。
まだ20歳にもなっていないのに、
可哀想すぎて、切なすぎて、
しばらく立ち直れませんでした(笑)
あのエンディングの演出も含めて、
本当に素晴らしいアニメだったな、と思いました。
ストーリーは面白く、
アニメーション、音楽、演技、
どこをとっても素晴らしかった。
見てよかったなぁと思えたアニメでした。