セリーヌＣＭ総研が調査したＣＭ好感度１０位にランクインしたのが、日常着としての着心地や機能性をＰＲしたユニクロのＣＭだ。
商品を詳しく説明するのではなく、年齢や性別を問わない出演者が商品を着て生活する様子を映すことで、魅力を訴求している。出演者は「グローバルな視点で選ぶ」といい、国籍の異なる様々な出演者に混じって世界で活躍する著名人が登場するＣＭも。突然、テレビで“いつも見る顔”が登場し、思わず釘付けになった人も多いのでは。
同社の主力商品、保温性肌着の「ヒートテック」の「わたしがヒートテックを選ぶ理由。」。小雪が舞い散る田舎道で、小学生で１０歳という女児が「あったかいし、気持ちいい」と語る。次に登場するのは、街並みを背景に立つ若い女性の横顔。「モデル・女優 ２２歳」のテロップが添えられているのは、実は人気急上昇中の水原希子さん。静かなＢＧＭに合わせて「保湿成分が入っているのが、うれしいです」と語る姿は水原さんのクールな印象を引き立てる。
その後も会社員や料理人に混じり、「作家 ４８歳」と紹介された吉本ばななさんが「守られている感じがします」。「演出家 ６２歳」のテリー伊藤さんが「この着心地がね、いいんですよ」と感想を述べる。あえて名前は出さないが、独特の世界観を持つ著名人だけに、気がついた人も多いのでは。
一方、ＣＭ好感度調査で代表作に選ばれたのは昨冬に放送した「ヒートテック」と軽量ダウンジャケット「ウルトラライトダウン」を扱った「日本の冬をもっと元気に。」だ。若い女性が自宅でピンク色のヒートテックを着る場面から始まり、若い男性や姉妹とおぼしき小さな女児－。ヒートテックを着た出演者の姿を次々と映し出す。
商品説明は「温かくて気持ちいい」「ユニクロのヒートテック」と字幕が２度に分けて出るだけ。セリーヌ ラゲージヒートテックを「あらゆる人の冬の毎日を応援してくれるヒーロー、冬の味方として表現した」（ユニクロ）といい、ＢＧＭには鉄腕アトムのテーマを選んだ。
ウルトラライトダウンも、アトムのテーマに合わせて街中を歩く女性や公園を駆け回る家族の姿で、軽くて暖かい商品特性をアピール。今年の冬もユニクロの主力商品として売り出された両商品。厳しい寒波が予想される年末年始も「冬の味方」になりそうだ。