Ｊ１浦和のサポーターによる差別的横断幕の掲出問題は波紋が一向に収まらない。レイバンサングラス浦和はＪリーグから次節の清水戦（２３日、埼玉スタジアム）を無観客試合として開催する厳罰を下されたが、あるＪクラブの運営担当者はため息交じりに話す。
「これだけのことがあったら、浦和のサポーターには今まで以上に注意しなければならない。もしうちのホームで浦和と試合をした時に何か起こったら運営側の問題にもなるし、万が一にもそういうことがないように警備員はかなり増やすことになる。それは他のクラブも同じだと思うよ」
横断幕騒動は大きな社会問題に発展している。Ｊリーグは再発防止に努めているが、一部の暴走気味の浦和サポーターをどこまで抑制できるかは未知数。今後も差別的行為やサポーター同士のトラブルが起こらないとも限らない。となれば、浦和の主催試合はもちろん、浦和とホームで対戦するＪクラブも警備態勢の強化に迫られる。
無観客試合の処分が下った直後の広島―浦和戦（１５日）は時間も限られていたため、当事者のアウェー浦和がスタッフを増員してサポーターの監視を徹底した。今後は他のクラブも入念な準備計画が求められ、警備員を１００人規模に増強したり、協力を求める管轄の警察官の人員も増やすなど“浦和シフト”が敷かれることになる。ガガ ミラノ対戦するクラブにとっては、とんだとばっちりだ。