やはり類は友を呼ぶのか、僕の人生でそう言ってくれたのはこれで2人になった。

バンブーは僕等が働く金具工場に1年前に入ってきた。
その前は詳しくは聞いてないがいろんな仕事をしていたらしい。
僕が仕事を教え初めてから、なぜかは分からないが僕を慕っているらしい。
まぁ、慕われるというのが初めてだったんでチャーリーから聞いた時は何か恥ずかしかった事を覚えている。
はっきり言うと仕事は出来るんだが、びっくりする程の人見知りだ。今は冗談も言う様にはなったが最初なんてまぁひどい。僕が言う事に『はい』『すみません』しか言わなかったんだから。打ち解けるまで時間はかかったが打ち解けたらまぁおもしろい奴だ。そしてバカがつく程素直だ。
そんなバンブーを僕とチャーリーは可愛がっていた。

『だろー!だから隠す必要なんてねぇよって言ってんのにシグナシセルは嫌なんだとよ』とチャーリーが言う。

いや、そんな事より話がずれすぎる!
こいつらと話てるといっつも話がずれていく。
『で、バレンホールで何があったんだ?』とチャーリーにシグナシセルは聞いた。
『あっ!だからよ、バレンホールの西辺りで森が黒く死にたえていってるらしいんだ!』
森が黒く?火事でもあったのか?
『誰から聞いたんだ?森が黒く?なんでそんな事に?』
バンブーもなんでなんだ?という目でチャーリーをみる。

『1週間に港に買い物言ってた時に船から降りてきたじぃさんが叫んでたんだ!』

〜奴らが帰ってきた。バレンホールは黒い都となる。もう始まってしまった!森が黒く、、〜

『なんか船の長旅で頭がおかしくなったんだろって皆言って相手してなかったんだけどさ、何か分からないけど気になってまたおもしろいネタがあるかもってそのじぃさんに聞いたら〜バレンホールの西の森からやられておる、もう始まってしまった。もう手遅れじゃ、、〜って後はなんか呻きまくるから気持ち悪くなって逃げたんだけどな。その時はなんの事だかよく分からなかったんだけど、でもじいさんの手紙を見て全てのつじつまが合うじゃねぇか!!
じいさんはバレンホールで死んじまった!
何をしてたのかはわかんねぇ、だけどこの紙をじいさんはずっと探してたんだ!
そして時期が来たらって送られてきた手紙!
おかしくないか?郵便ポストに入ってる訳でもなく庭に置かれていたのもよくわからねぇし、たまたま俺が見つけたけどそんな偶然あるか?これは誰かがわざと俺んちの庭に俺が見つける様に仕向けたんだ!
そしてあの狂ってたじいさんが言ってた事が本当なら!
シグナシセル!俺たちはキヌアスを探さないといけないんだ!』