先日、
10歳になる長男が

 

両目網膜剥離

緊急手術を受けました。



まさか強度近視で

網膜剥離になるなんて!ガーンガーン

 

まさか4時間にもおよぶ

手術になるなんて!ガーンガーン



と、思ってもみないことが
立て続けに起こりましたが、



一番情けなく感じたのは
自分の無知さ。





 

 

 

日本では

 

近視はありふれた病気で


「視力が悪いだけのもの」

 

と思われがち。



強度近視で困ったことと言えば

 

メガネが即日で作れないことがある。
 

コンタクトが取り寄せになることがある。


くらいではないでしょうか。


 

 

 

 

メガネやコンタクトをつければ
問題なく生活できる、


という認識が一般的で、


実は
 

中途失明につながるリスクがある


ということまでは


あまり知られていないのでは
ないかと思います。




特に、視力が著しく悪いお子さんを
お持ちの方の親御さんは

このリスクを

知っているかどうかで、
 

早期発見や対応の仕方に
違いが出てくると思いますので、



少しでも

多くの方に共有できれば・・・

 

 

と思いますにっこりにっこり


 

 

近視には軽度・中等度・強度の

 レベルがある



ひと口に「近視」といっても
程度によって


軽度
中等度
強度



と3段階あり、



強度近視の場合は

・メガネやコンタクトの度数が -6.00 以上
・裸眼視力が0.1以下


が目安とされており、


裸眼視力0.1~0.5の場合は
軽度~中等度の近視

(-1.00D~-5.75D程度)


とされています。

 

 

 

●強度近視は眼球が横に伸長する!?

 


冒頭で

『とにかく一番情けなく感じたのは
自分の無知さ』


と書いたのですが、


何を隠そう、

私自身が強度近視なので、

 

 

近視で網膜剥離になるなんて

知らなかった!!驚き驚き驚き

 

 

って衝撃を受けたんです。。

 

 


 

 

 

私は10代の頃から

ずっと目が悪かったのですが、

正直
 

「他の人よりかなり目が悪いだけ」
 

と思っていました。


おそらく、私の両親も
その程度の認識だったと思います。



小学生の頃から
近視の診断を受けてましたので、


眼科で

「目のピント調整をする
筋肉(毛様体筋)が疲れると近視になる」
とか、

「水晶体の厚さが関係している」

 

みたいな感じの
説明を受けたことはあっても、



近視が強くなると

「眼球が横に伸びる」

なんて

 

 

聞いたことが

ありませんでした笑い泣き笑い泣き

 

 

 

 

●強度近視は最悪、中途失明もあり得る



一般的な眼球は
直径24mm程度の球形なんですが、
 

 

強度近視では
 

眼球の前後方向の長さ(眼軸長)が
異常に伸びた状態(26.5mm以上)

 

になるようです。




 

 

 

見えにくさは
 

眼鏡やコンタクトレンズの装用により
視力矯正することができますが、


強度近視の進行により

眼軸長が長くなると、


眼球の後方の組織(網膜や視神経)が
引き伸ばされることで

様々な病気を

生じやすくなるようです。







 

●気づきにくかった子どもの異変

 


近所の眼科では
手の施しようがないとのことで

大学病院で

改めて検査を受けたところ、


網膜の状態から


左目は約5~6か月前、
右目は3か月前くらいから
異変が始まっていたと考えられる、



との診断がありました。



剥離が時間をかけて
ゆっくりゆっくり進んだため、



長男自身、

「視野が狭くなった」とか
「見えにくくなった」ということに

気づきにくかったようです。





網膜剥離の状態でスキーしてたんかい!と
後から衝撃を受けた…ガーンガーン




しかし、

 

網膜の中心
黄斑部というものを見る中心となる大切な部分)

から剥がれてから

子ども自身も
見えにくさを感じ始めたようです。



それでも、


「異常だ!」

 

というような訴えではなく、


「なんか目が見えにくくなったかも?」


くらいの様子で、


私としては

 

「メガネが合わなくなったのかな?」

 

と受け止めてしまいました。。

 

 

 

 

●なぜ網膜剥離が起きたのか

 


先述した通り、


強度近視では、
眼球自体が前後に伸びるため、

 

 

その結果、

 

網膜が薄く引っ張られ、
網膜剥離が発生するようです。




医師からは長男の場合、


強度近視により
眼球が通常よりも長くなることで


網膜が広げられて
薄く、弱くなってしまい、


網膜に負荷がかかったため
小さな穴(裂孔)が出来てしまった。



そして、その小さな穴から
水が入り込み

徐々に網膜が剥がれたと

考えられる、


というような

説明を受けました。




 

 

 

この症状は一度進行すると
自然に治ることはないので、


手術で穴を塞ぎ、
 

剥がれた網膜を

できる限り元通りにするための

手術が必要となります。


 

長男の場合、

黄斑部まで剥がれてしまっていたため

 

失明回避のために
緊急手術を受けることに。




手術直前に撮った写真。気丈に振る舞っている様子が切ない…

 


 

 

 

 

●強度近視は潜在的な社会問題

 


私自身、今回の件を通じて
 

「もっと早く知っていれば…」

 

と何度も思いましたショボーンショボーンショボーン



術後2日目。目が腫れてかなり痛そう…

 

 

 

長男は手術の甲斐あって

失明という事態は

何とか回避することができましたが、

 

 

強度近視であることに

変わりはないので、

 

これからも

再発リスクを抱えながら、


定期的な眼科検診を受けつつ、

目の健康に配慮した生活を

心がけていく必要があります。

 

 

 

 

 

 

近視は遺伝も関係している
言われていますが、
 

 

・外遊びの機会が減った
・スマホの普及や学習時間が増えるなど長時間の近距離作業が増えた
・寝る時間が遅くなりやすい



といった

子どもをとりまく
現代の生活環境の影響もある、

 

と言われており、


近視の割合は
世界的に増加の一方。




日本も例外ではなく、
年々視力の低い子どもは増加しています。




もし、著しく視力の弱い
お子さんがいらっしゃる場合、


「強度近視のリスク」について
認識を持っていただくだけでも、

子どもの異変を
敏感に察知することが
できるのではないかと思います。




病気による
視力低下や中途失明回避のためには


 

なんといっても

早期発見・早期治療が
何よりも大切!!





 

 


特に子どもは、

「見えにくさ」に気づきにくい、

うまく言葉にできない、

 

ことも多いのではないかと思います。

 

・至近距離のものが見えない
・見えにくさからメガネをつけたり外したりする

・物が二重に見えると言ったりする
・色の判別がしにくくなる
(長男の場合、白とクリーム色が見分けられなくなりました)

・隣の歩行者にぶつかりやすい、

 ギリギリまで近寄る
 (視野が欠けて見えてない場合あり)

・何かにつまずいたり、

 ぶつかったりすることが増えた

 


上記は例にはなりますが、
このようなサインを見かけたら


まずはかかりつけの眼科を
受診してみてください!