文句から言わせてもらいますが、Amazon primeは字幕について改善すべきです。

はじめ字幕なしで観ていたんですが、イタリア語で話し出して何を言っているか分からないので字幕ありの設定に変更しました。

すると日本語で喋り出したところでも日本語の字幕が付いてきたものだから「あれ?イタリア語の部分だけ字幕付ける設定があるのかな?」と思ったけど、そんなものはなかったように思います。

結局、最後まで日本語字幕付きで観ましたが、日本語で喋ってるのに日本語の字幕があるのはやっぱり邪魔で仕方なかったです。

もちろん聴力が弱い人たちに対する配慮は必要ですが、イタリア語にだけ字幕が付く設定も作って欲しいですね。


作品について言うと、『ジョジョの奇妙な冒険』をずっと愛読していて、スピンオフの『岸辺露伴は動かない』も全話読んでいます。

実写のドラマも全話視聴しており、前作の『岸辺露伴は動かない 岸辺露伴ルーブルへ行く』もわざわざ離島から本土へ渡って映画館へ観に行ったんですが、イマイチだったという経緯があって。

タイミング的なものもあって、今回は映画館には行かず、配信開始のタイミングで視聴しました。

原作で50ページ程しかないこのエピソードをどうやって約2時間の作品にするのかも注目しました。


やっぱりイタリアで撮影しただけあって綺麗ですね。

最近あまり映画を観て映像が綺麗と思うことはなかったんですが、久しぶりに感動してしまいました。

そして、大東駿介の演技がよかったです。

ポップコーンのゲームをしているときの追い込まれる演技は観ていて緊張感が高まりましたね。

ポップコーンのゲームもいくつかの困難が降りかかり、それを思いもよらない方法で切り抜けようとする…原作の特徴である熱い展開が観れたのは嬉しかったです。

実写化は叩かれがちですが、この作品は成功の部類に入るんじゃないでしょうか?


やはり原作の部分は1時間弱で終わってしまって、さぁここからどう話を展開していくのか、観ていてすごくワクワクしました。

これは原作を読んだ人はみんなそうだったんじゃないでしょうか。

ネタバレとか些細なことだと思うので、これから観る人は先に原作を読んでからこの作品を観て、僕と同じワクワク感を味わって欲しいです。

原作から付け足された部分で言うと、新たに "わざと不幸になろうとするおじさん" ってキャラクターができあがってましたね。

室内でも傘をさしたり、食べているパンを裏返しに置いたり、縁起の悪いことをすすんでするおじさんです。

こういうおかしな人間が出てくるのは原作の面白いところなので、原作へのリスペクトを感じました。

ただ、そこからの展開はちょっと弱かったですね。

なんとなく、呪いの主がどうしようとしているのかが分かってしまったので。

"死ぬ以上の絶望" って他の作品でもよく描かれてますからね。

結末も甘々でしたね。

ちょっと大衆受けを狙った感が見えてしまって残念でした。

僕は最悪の結末を迎えてくれた方が好きだったかな。


結果的に、面白いところが前半に偏ってしまってました。

話の展開もどうなるのかとワクワク感があったのに、読める展開に落ち着いてしまったのはちょっと残念でした。

けれど映像の美しさとかゲームの再現度とか楽しめるところは多くあって、やはり原作の部分が終わった後の「ここからどうなるんだろう?」というワクワク感は気持ちよかったです。

この実写化、個人的に結構楽しめてるので、これからのドラマでも映画でもオリジナル展開にチャレンジを続けて欲しいですね。