作った人たちは楽しかっただろうなって思いました。
「このシーン、実はこういう意味があるんだよなぁ」ってニヤニヤしながら台本書いたり、撮影していたんでしょうね。
最後の5分に全部バラすシーンを編集しているときなんて楽しくてたまらなかったでしょうね。
僕はこの映画のオチはなんとなく気付いてしまいました。
昔、アイドルが握手会に来るファンに同じあだ名をつけて、あたかも会いに来てくれるファン全員の名前を覚えているかのように振る舞う、っていうネタを聞いたことがあったので。
「あなたは島田さんだからしーちゃん、あなたは高橋さんだからしーちゃん、あなたはタカシさんだからしーちゃん、あなたはイニシャルが "C" だからしーちゃん」って感じで付けておいて、誰にでも「あ、しーちゃん来てくれたんだー」みたいに言って名前を覚えてもらってるっていう好感度を得る、みたいな。
偶然にも主演女優が元AKBってのもありましたからね。
それに、途中で松田翔太が彼女と浮気相手を間違えて呼ぶってシーンがあって、それもヒントなんだな、と。
そもそも "夕樹" を "たっくん" って無理矢理な呼び方する時点でもう怪しいですね。
今回のオチに気付けたのはこれまで得た情報の賜物でしたね。
そんな僕でも前述の最後の5分では「ここはこういう意味だったのか」と唸らされました。
だいぶネタ散りばめてましたね。
ただ、やっぱり最後の5分はやりすぎかなとも思いました。
ご丁寧に製作者自らご説明いただけるのは親切ではあるんですけどね。
なんか寒いな、って。
「ここに伏線張りました、すごいでしょ?」って自分たちで言ってるみたいで。
伏線とかを誰かのブログとかYouTubeの考察動画で予想されて、そこから議論を巻き起こすような作品の方がカッコよくないですか?
伏線とかは作り手側からはあまり語らない方が僕は好きみたいです。
だから「2回観たくなる」みたいなキャッチフレーズがありましたけど、最後に全部説明されてしまうので2回観る必要はありません。
前田敦子って女優としてどうなんだろうと思いました。
作中での愛想の振りまき方とかわざとらしいなぁと感じてしまって、演技としてはネガティブな印象を持っていました。
けど、結末としてはちょっと悪い女だったじゃないですか。
そう考えると、あぁいうわざとらしさみたいのも表現のひとつなのかなって。
そこまで考えて演じてたなら、元アイドルだけでやっていってる俳優ではないなと思います。
演技のことはいまだによく分かりませんけどね。