B級ホラーだと思って観ていましたが、それ以上に楽しめた気がします。

僕はタイムリープとか時系列が行ったり来たりするヤツがあまり得意ではないんですけど、この作品はすごく分かりやすかったです。

監督によっては時系列をわざと複雑にして観ている人を混乱させるような人もいますが、この作品の監督は親切ですね。

時系列がバラバラの作品って、今はどこの時系列で何が起こっているか、どこかに伏線が隠されてないか、とか気を張って観なければいけないので、僕みたいな集中力があまりない人間にはちょっと辛かったりするんです。

けど、この作品は時間進行があまり複雑ではないので思ったより気楽に観れた気がします。


Amazon primeで鑑賞したんですけど、ジャンルがコメディになっていて「?」ってなったし、こういうB級臭がする映画の笑いって寒いことが多いのであまり期待してませんでした。

同じ一日を繰り返すからどのタイミングで何が起こるか知っていて、それに対するリアクションで笑いをとるパターンが多いですよね。

この作品でもそういうパターンがあってそこはそんなに笑えないんですけど、もう殺され慣れてしまって死に対する恐怖心がなくなってきたのかリアクションが薄くなっていくのは面白かったです。

車を爆破されるシーンで「今度はそのパターン?」みたいな言葉を残して死ぬのはちょっと笑いましたね。

あまりに何度も同じ朝を迎えておかしくなって、解決に近づいた嬉しさもありハイになってしまうのもよかったです。

「デカ尻女、いってきまーす」みたいに最初の部屋を

出ていくのも笑えたし、学校内を全裸で歩くの吹っ切れてておかしかったですね。

意味が分からなくて 笑

期待していなかった笑いがあったのはよかったです。


ホラーって単に怖がらせるだけで人の心の成長とかの描写はあまりないと思うんですけど、この作品では主人公の心理的な変化とかも描かれていました。

それもよかったですね。

何回目かのタイムリープで死んでしまった人がいて「このままタイムリープが終わったらこの人は死んだままなんじゃないか」と考えて自分で死を選ぶシーンがあります。

それまでは自己中心的だった主人公が他人のために自分を犠牲にするようになるものだから「ホラーでこういう描写することあるんだ」とちょっと驚きましたね。

もし「心の成長を描く」みたいに紹介されていたらそうは思えなかったかもしれませんけど、ホラーを観ようと思ったら人間の成長みたいないい話も見れてちょっと感動したのかもしれません。


ただ犯人とかオチはちょっと物足りなかったかな。

映画や小説でミステリーとかサスペンスを見過ぎて、オチのハードルが上がっちゃってます。

どういうオチだったらよかったとかは思いつきませんけど、もう少し驚くようなオチを欲してしまいましたね。

この映画、続編もあるみたいなので観れる機会があれば観たいですね。