5月は配信終了間際の作品を立て続けに観て、最後に『シンドラーのリスト』なんて大作を観てしまったものだからちょっと映画鑑賞に疲れてしまったもので、しばらく映画を観るのをお休みしていました。
洋画が続いていたし『シンドラーのリスト』がヘヴィーだったので、邦画でさわやかなヤツ観ようと思って目についたのがこの作品です。
重要なところを外しちゃったな、って感想です。
まずタイトルなんですけど、あまり "放課後" って感じではなかったです。
まぁ部活なんで放課後なんでしょうけど、話のいちばん盛り上がるところが合宿にいっちゃってて、合宿は放課後って感じしないなって思いました。
椎名林檎の初期のタイトルみたいに、 "漢字+カナカナ" で前後の単語は無関係に思えるもの、みたいな造語を取り入れたかったんでしょうね。
「無罪モラトリアム」みたいな 笑
多分 "インソムニア" って単語は使いたくて、"天体インソムニア" とか "インソムニア流星群" とかいろいろ案が挙がった中から選ばれたんでしょうか。
まぁ僕もタイトルに惹かれて観たくちなのでタイトルとしての芸術点は高いんですけど「あんまり放課後って感じがしないな」って気になってしまいましたね。
それとせっかく天体観測をテーマにしているのに、あんまり綺麗な星空が観れませんでしたね。
合宿中に夜空のシーンがありましたけど、なんか違うなって感じてしまって。
だって、あんな円形で流線の星空が現実で見れることってないでしょう?
あれはカメラのシャッターを開きっぱなしにしたら撮れる写真と聞いたことあります。
だからそこに人間が立っていても、写真を背景に立っているようにしか見えなくて「星空で語り合ういいシーンだな」とはなりませんでした。
ファンタジーとして受け入れればいいのかもしれませんけど、なんか違和感を感じてしまいましたね。
ラストも天体観測会みたいなものを開くシーンで終わるんですが、町中のいろいろな人が集まって大成功でしたって写真が流れるんですけど、星空の写真はなかったように思います。
何枚か星空の写真を入れるべきでしたね。
風景でいうと、合宿をした海辺の風景がいいと書かれたレビューを見かけましたけど、僕の住んでいるところもあんな感じなので特に感動はなかったです。
映画を通して、星空や風景の映像の美しさが感じれなかったのは残念でしたね。
僕の周りにも不眠症で悩んでる方いますけど「眠れないなら夜はこれをして楽しもう!」って気持ちは起きないと思います。
眠れないと無気力になっちゃうみたいで。
だから「不眠症の割に前向きな人たちだな」って。
まぁ重症か軽症かの問題だと思うので、不眠症じゃないと否定してはいけないんですけど。
ちょっと不眠症の描き方が軽いかな、って印象でした。
それにヒロインの心臓の具合もご都合で描かれているように感じましたね。
結構走り回っているように見えましたけど、そのときは大丈夫で、合宿の最後の方で歩いてるときに倒れて、、
「暑い中長く歩いたから」「心理的なストレスもあったから」とかいろいろ言い訳はあるんでしょうけどね。
なんか「この人の心臓はどうなんだろう」ってなりました。
前から言っていますけど、話を盛り上がらせるために病気を都合で描くのって苦手ですね。
特に褒めるところはないですね。
"放課後インソムニア" って言葉の語呂がいいくらいです。
話は特に面白くないし、登場人物1人として魅力的な人もいませんでしたし。
まぁこういう甘酸っぱい青春ものが好きな人にはいいんじゃないでしょうか。
僕は眠れないときにこの映画を観たらいいかもしれません。
退屈で眠ってしまいそうなので 笑