本当にネタバレって憎いですね 笑
まっさら何も知らない状態でこの映画を観たかったです。
ラストシーンを観て、「あぁこのシーン、何も知らんで観てたら鳥肌モノやったやろうなぁ」って思いました。
確かにオチとしては弱いかもしれませんけど、この作品が作られた時代を考えたら、観た人の衝撃は相当なものだったでしょうね。
何も知らずにこの作品の結末まで観れた人が羨ましいです。
僕もネタバレしますけど…
僕は「黒幕は足が悪いフリをしてる」ってどこかで見るか聞くかしてしまったんです。
だから、ケヴィン・スペイシーが出てきた時点で「あぁ、コイツが黒幕か…」ってなってしまいました。
それを抜きにしても、ラスト・シーンでケヴィン・スペイシーが足を引きずって歩いていたのに、だんだんふつうに歩くようになるシーンはぞくっとしましたね。
これは監督のアイデアか分かりませんが、すごくいいシーンだと思います。
他の監督に撮らせたら、ケヴィン・スペイシーを一度立ち止まらせて、また歩き出したら普通に歩けてビックリっていうネタばらしの流れにする人もいるでしょう。
でも、僕はこの映画のように、だんだん普通に歩かせた方がじわじわと真相に気付かされる感じがして好きですね。
ホラーの話になりますが、化け物みたいなのが急に現れるより、リングの貞子みたいにテレビの中の井戸から出てきてこちらへ歩いてきて…みたいに、じわじわ恐怖心を煽られる方が個人的にはグッときます。
ミステリーも、この映画みたいにじわじわと驚かされる方が好きですね。
ただ気になったのが、オープニング・シーンで、その姿ははっきり見えないんですが、黒幕が他の登場人物と会話するシーンがあるんです。
僕はテレビで放送された吹替版で観たんですが、その声が明らかにケヴィン・スペイシーの吹替の声優の声でした。
この時点で、もう黒幕がケヴィン・スペイシーかと疑ってしまいますよね。
もしかしたら、冒頭で話していた黒幕も実は本当の黒幕じゃないってオチなのかと思いましたが、そのままケヴィン・スペイシーが黒幕でした。
この冒頭のシーン、吹替じゃなかったらケヴィン・スペイシーの声なんでしょうか?
もしそうなら、始まった途端に答えにすごく近いヒント、というより黒幕の正体がバラされています 笑
けど、もしかしたら、誰が黒幕かで驚かせようとしているのではなく、黒幕を当てていく過程を楽しむように狙って作られたのかもしれませんね。
不満も書きましたが、本当に面白い映画でした。
サスペンス映画のあるべき姿を観た感じです。
最近は新しい映画で興味をそそられるものがなく、いい機会だから少し古い映画でも観てみようと思って観ましたたが、やはり古いからといって敬遠するのはもったいないですね。
少し時間に余裕もありそうなので、これから過去の名作と呼ばれる作品も観ていきたいと思います。