毎年のことですが、年末年始は深夜に有名作品が垂れ流し状態なので、無料で有名作品が観れるチャンスです。

この映画もいつか観たいと思いながら、レンタルショップでなかなか手が伸びない作品でした。
数年前の年末年始の深夜に放送されていたのを録画して観ました。

たしかにいい作品でしたね。
すごくシンプルなストーリーで、無駄がないスッキリとした映画です。
もしかしたら、テレビサイズにいろんな場面がカットされていたのかもしれませんけど。
でも、僕はこのくらいシンプルな方が観やすいです。
CMがなかったら、映画自体の長さは90分くらいしかなかったですし。
僕が集中力をいい感じに保てる時間です。

いい意味でストーリーにひねりがない分「あ、このシーンこだわったな」ってところがいくつか目立ちましたね。
特に、殴り殺された男の血がテーブルクロスに広がっていくシーンと、銃撃戦に巻き込まれて階段を降りていく乳母車のシーンは、誰が観ても「監督、ここに力入れたなぁ」って思うでしょうね。
たしかに、この映画を象徴する印象的なシーンでしたね。
ただ、乳母車のシーンは、ケビン・コスナーが乳母車をお尻で押してしまったせいに観えましたけど 笑
「銃だけじゃなくて、事故の引き金を引いたのもアンタだったんかい」って思いました 笑

僕がいちばん印象的だったのは、ラストにケビン・コスナーが記者に「禁酒法が廃止されるそうですが、どうしますか?」と聞かれて「1杯やりたいね」と答えるシーンです。
禁酒法を破っている男を捕まえようとしている男が、本当はお酒が好きだって最後に分かります。
警察の中にも酒が飲めたり、その利益を手にすることができるので、アル・カポネに手を貸す人間がいました。
敵に回して自分や家族の命が危険にさらされるのを恐れてアル・カポネに加担した人間もいたんでしょうね。
それでも、ケビン・コスナーはアル・カポネを捕まえようとした。
ちょっと意志の弱い人間なら「酒飲めるし、自分や家族も危ない目に会わないやろし、俺もアル・カポネの味方になろうかな」って思うでしょうけど、ケビン・コスナーは "法を守ること" "正義" を貫きましたね。
僕はダーティー・ヒーローみたいなのが好きなんですけど、たまにはこんな直球な正義の味方を観るのも清々しい気分になれていいですね。

あと、やっぱりロバート・デ・ニーロでしょうね。
演技のことはよく分かりませんが、存在感の強さは伝わりました。
あとで思い返してみると、デ・ニーロの出番って意外と少ないんです。
主役はアンタッチャブルのメンバーだし、デ・ニーロはラスボスみたいなものだから、出番が少ないのも当たり前なんですけどね。
それでも、あれだけ印象に残ってるんだからデ・ニーロってすごい役者なんだなぁと素人ながらに感じました。

古い映画ってちょっと避けてるところがあったんですけど、この作品を観て、結構いいものだなぁと思えました。
これから70年代、60年代、さらには白黒映画までさかのぼって観てみようかなぁという気さえ起きてきましたね。