なぜ獣医を目指すのか。
大きな理由はあるけれど、おそらくそれだけではない。
現実逃避の部分も、確実にある。
自分にとって、会社員としての今の仕事は
やりがいも達成感もない。
上を見ても、目指したいとは思えない。
何を生み出すわけでもなく、ただひたすら、与えられたものを処理するだけの仕事。
年々、責任と量だけが増していく。
来月も来年もずっと先も、ただ定年まで変わり映えのしないことをやっていく。
「自分はこんなところで終わらない。終わるはずがない。」
「何者かになりたい。」
「ぜったいに辞めてやる。」
毎日そんなことを考えながら、仕事をしている。
同じ仕事をしていても、目標や情熱を持っている人がいないわけではない。
仕事そのものにではなく「一部上場企業の役付」に対してのものだとは感じるが、私よりはよっぽど立派だ。
絶望的に向いていない仕事だとも思っていない。
ただ、
何者かになっているはずだった自分と
現実の、雑用係のような自分と
そのギャップに、根拠もなく高いプライドの折り合いをつけられていない。
この上なくダサいことは自覚している。
それでも私は、毎日空想している。
勉強をがんばる自分。
大学に通う自分。
獣医になった自分。
この1年、仕事中に空想しない日はなかった。
それなのに、1年前と今と、何も変わっていない。
勉強をがんばりたいなと思うだけ。
実際にがんばっているわけでは、全くない。
それでいつかは何者かになれるつもりなのだから、我ながら滑稽だ。
もう、自分に失望したくはない。
いつまでも空想に生きていたくはない。
努力できず叶わない空想なのならば、今の仕事に真剣になるべきだ。
猶予は、あと2年。