つづき
彼が大泣きしてしまい、しばらく宥めても収まらなかったので、顔をみて話したほうが良いかと思い、
テレビ電話に切り替え。
寝る前はいつもかけてる眼鏡をはずして、ティッシュで目や鼻をぬぐっている。
とりあえず水を飲ませて、落ち着かせて。
狼狽させてしまったことを謝ったら、彼も取り乱してごめんと言ってくれた。
(その次の日に話して、どうしてあの時あんなに泣いたのと聞いてみたら、
彼自身もなぜかわからず、ただ突然感情のコントロールが利かなくなったそうだ。
いわゆるMCによる思考停止の類か過去のトラウマか何かか、との私の懸念とは関係なく
ただ、私と別れたくないのと、静かに怒り狂う私が怖かったかららしい。
彼は口から生まれてきたような男で、自分でも口げんかで負けたことはないと豪語していただけに
彼女とケンカしたくらいで・・・と正直ちょっと引いたが、
「格闘家とかさ、マッチョの男にどんなに殴られても泣かないけど、奥さんに叱られて
泣いたりするでしょ。それと同じだと思う」と言っていたので納得した。
今まで、こんなふうに思考や意識がショートしたことはなくて、
ただ涙が止まらなくなって、気づいたら10分ほどそのまま泣き続けていて、
自分でもわけがわからなかったとのこと。
私の心配は考えすぎだったようだ。まあ良かったというか、泣くほど怖いといわれた私の性格のほうが心配だ)
彼の考えや不安を聞くために、この際だからどんどん質問をした。
もう怒ってないよ、と笑って優しい声で。鞭ばかりではいけない。萎縮させるだけだ。
「で、あなたはどうしたいの?私にどうしてほしいの?」
「やっぱりね、わかってほしいんだ。別に無理やりとか、強制とかじゃないけど、
理解してもらえたら嬉しいから」
「さっきも言ったけど、私はぜったいに学会はやらないよ。
貴方のことは好きだけど、だからといって何でも受け入れるわけじゃない。
公明党に入れて、って言ったら、うん貴方のために入れるね、なんて
私が言うとは思ってないでしょ?」
「うん」
「どうしてわかってほしいの?
学会側の人はみなそう言うし、わかってほしい気持ちはわからないでもないけど、
相手が嫌だって言っても、どうしてあきらめられないの?」
「それは、ずっと一緒にいたい相手とは、やっぱり一緒に幸せになりたいからこそ、
理解が必要なんだと思う。現実的にも、一緒に暮らすってなったら、日常生活の中で
たとえば朝晩勤行するだとか、少なくとも月に一回二回は会合にも出ることになるし、
片方が外部だと、そういう小さいすれ違いが生まれてくるから、やっぱり理解してもらって
一緒に活動してほしいって考えるんだろうね。
まったく活動してない人とか、名前だけの人とかは、こういうことは言わないけど、
やっぱり親の手前とか、そういう事情が出てくると思う」
ああ、悔しいけど、今こうして整理した内容を書き起こしつつ、納得してしまいました。
私が悩んでたこととまったく同じでした。
私が何より怖いのは、彼と一緒に暮らすまでとか、結婚するまでとかのプロセスでの衝突ではなくて、
実際一緒に暮らしたとき、結婚したときに、彼の「学会員の顔」を目の当たりにして、
愛情よりも嫌悪や悲しみ、卑屈さが大きくなってしまうのではないかということ。
朝晩の勤行も、会合のために家を空けることも、
「学会員の顔」のときの彼を愛せないのは、私の愛情がたいしたものではないということなのだろうか。
ただでさえ、就職したら彼は忙しくなるだろうに、
二人の間に会話がなくなっても、彼は仏壇に手を合わせてお経だけはしっかり唱えるのだろうし、
二人で過ごす時間がなくなっても、会合には欠かさず出かけていくのだろう。
私はそれを理解してあげることも、見守ってあげることもできないのだから、
ある意味、彼と一緒に生きていきたいなんて言う資格はないのかもしれません。
でも、彼もそれは同じはずで。
私と一緒にいたいと泣くくらいなら、私が何を嫌がるかくらいは理解してほしい。
それすらもできないのに、自分の希望だけ押し付けるのは自己中心が過ぎる。
折伏って人の人生変えることでしょう。
相手にちょっと拒否されたくらいで大の男がビービー泣いてどうする。
ちゃんと携帯のsoka-net見てるか?「新会員の皆さんへ」のところに
折伏の仕方と断られたとき、批判を受けたときの対応法まで載ってるぞ。
折伏するなら、それなりの強さと覚悟をもって臨んで来いよ。
私は喧嘩をしたいんじゃない、議論がしたいんだ。
その過程にもたどり着いてないくせに、ただ泣いて相手に慰められるなんて情けない。
何が常勝だ、へたれ学会員め。
ぜんぜん勝ててないじゃないか。
・・・と言ってやりたかったが、さすがに可哀相だったので、最後の2行だけ言ってやった。
彼はすねていた。ははは。
でも、いつか言ってやる。彼の試験の後で、また話し合う機会があったときにでも。
かなり省略してしまいましたが、こんな感じで彼も割りと落ち着いて返答をしてくれたので、
少なくとも彼の不安材料はわかった気がします。
彼自身は、私が嫌というならそれで仕方ない、無理に入会させるほどのことはないというスタンスのようだし。
まあ、現実的にお互い厳しいだろうという点では一致したけれど。
でも、正直今の状態では、もし入会やらなんやらを巡って私が彼の家族に糾弾されたりしても、
彼は私を守ることなどできないだろう。
もっと話し合い、歩み寄り、お互いの妥協点を出していかなければ。
折伏しても、学会の批判をしても、話は平行線のまま前進しないのだから。
そして次の日の夜。
前日の反省会をしつつも、お互い20代後半にもなって、「好きって何だろう」議論に展開しました。
あんなに揉めても、私は彼を嫌いになれなかったし、泣かれておろおろしてしまったけれど、
いったいこれは愛情なのか、ただの情なのか
彼が好きだから別れたくないのか、ただ一人になるのが嫌なだけなのか、
昼間に一日中悩んでいたから。
彼も同じことを考えていたようで、二人で笑ってしまった。
お互いこんなに相手を好きになるなんて、どうやら初めてだったみたいだ。
それに、きっとどんなカップルでも、何かしらの障害は抱えているだろうからね。
「でも、私はあなたとなら、ちょっとくらい無理してだって、一緒にいたいと思ってる」
と私が言ったら、KYな彼は
「みみちゃんお願い、無理なんてしないで」
なんて言っていた。
お ま え の せ い だ ろ !
と言いたいのを抑えつつ、同時に彼らしいコメントに笑いもこらえながら、
ああ、やっぱり私はこの人のこと好きなんだ、
と、心から実感したのでした。