西瓜糖
「モデル」
観劇
今 僕は悪い顔をしている
目がギラついている
いつもより足早に
何かを振り切るように
急き立てる用事が特にあるわけじゃなし
出来るだけ早く遠くに行きたい
そうすれば気持ちも落ち着くと思い込んでいる
多分そうなんだろう
画家の家の話
画家が絵を描く姿を見ると単純に
情熱という言葉を思い出す
前回の西瓜糖をタイトルは忘れたが観た後もそうだった
ショックを受けたのだ
今回もそうか
でもこうも思っている
役者の居住まいや台詞に心動かされながら
傍らで
本当に面白いのか
達者な役者と巧みな本と演出で
自分は面白いと思いたいだけなんじゃないのか?
才能の結集を見て
自分にもそれがある風に
わかるわかると思い込みたいだけなのではないだろうかと
狂ってきた
それはなんの為に
だからそこから逃れたいと
早く帰りたい
とても卑屈な天邪鬼がいるのです
ケチをつける訳ではないのだけど
ただ才能や嫉妬や
それが行き着く所に行き着かないで
膨張して
例えば継続中だったとしても
それが一体どうしたと思う事もあった
「だれかいるよ」