あうるすぽっとにて

ペテカン20周年 蛍の頃

池袋はあまり来る事がないので

駅の改札を出た瞬間から

迷いそうで怖い

人の流れも縦横無尽で

よくぶつかる

あうるすぽっとは直線だからいい

ここに来ると誰かに会う

良いお芝居を観た

とても良い舞台

母を思った

自分が親不孝だと自覚した

涙が溢れる

人はきちんと生きていけない

特に普通が難しい

思い出す

東京に出る日の事を

朝起きる

後何時間後には東京だ

駅まで送ってもらう

新幹線が来る

後何分後にはこれに乗る

自分はいい

夢沢山だから

送る方の気持ちを考える

胸が突かれる思いだ

こんな馬鹿な子供みたいなのを

送り出すんだ

不安と心配で一杯だっただろうな

今でも子供だから

恐ろしさは想像がつかない

これから先

役達がどう生きて行くのか

知りたい

そこに縋ってはいけないと

知ってはいるが

スィングスィングスィングのジャズが

余計に

胸を突く

そして

誰もいなくなるのだろう