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中津留LOVERS vol.5「水無月の云々」を観劇。新宿タイニイアリスにて。
前回の反省を踏まえ、早目に劇場入りをする。入り口から一番遠い奥の端の席を確保する為だ。その時に舞台美術を見て、自分の席からの死角が無いかもチェックする。そして、長丁場になるので栄養ドリンクを注入しガムも購入。以上が中津留さんの舞台を観る時の準備だ。
舞台セットは福田さんの美術なのでとても細かい。客入れは無音。それがプレッシャーをかけてくる。いつもは。しかし、今回はそんな事はなかった。何故か空気が柔らかかった。
今回の話はこれまでの中津留さんの本で一番好きかもしれない。というのは役者の夫々の良さが前面に出ていた。そして人間の関係性についての話だったのでとても共感する部分が沢山あった。いくつもの台詞が改めてそうだと合点がいった。いつものトゲトゲしさがなくて人間を優しく見守るようなものを感じる事が出来た。人を愛するという事。愛されるという事。しかし、孤独だという事。よく人間を掘り下げていた。あの人数の関係性で起こりうる事件を3時間弱でよくあんなに。当日パンフに書いてあった、例えば紙幣は元々よく燃える紙だと気づく事のように、改めて人間に気付く。
ああいう舞台に魅せられたからか、これはちょっとここで書いておきたい。これまで殆ど、役者や作演の事しか書いた事が無いが、やはりその企画に関わった全ての人の力も忘れてはいけない。皆の力があったから。素晴らしい舞台。改めて気付かせてくれる、とても良い舞台でした。あれが舞台。それが舞台だ。

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